前回、e-Tax申告を行う上での前準備となる「電子証明書の発行」まで、ようやくこぎつけました。
これでようやくe-Taxで確定申告を行う準備が整いました。
あとは、確定申告データをe-Taxソフトを通じて提出するだけです。ここまでくれば、作業自体は結構簡単です。
目次
確定申告データ提出の主な手順
国税庁に確定申告データを提出する上で、必要となる主な手順はこちら。
- 会計ソフトでe-Taxデータのエクスポート
- ICカードリーダーとマイナンバーのセット
- e-Taxソフト(WEB版)の事前準備
- e-Taxソフトで確定申告データの提出
- 確定申告データ送信結果の確認
会計ソフトで会計データの入力が済んでいて、ここまでe-Taxの事前準備が出来た方であれば、難しくない作業だと思います。
会計ソフトでe-Taxデータのエクスポート
まずは、使用している会計ソフトでe-Taxデータを出力します。
僕が使用している会計ソフトは、MFクラウド確定申告です。
個人でも法人でも使える便利な会計ソフトです。
僕は既に、この会計ソフトで仕訳・控除データ入力は終えています。以下でも、「会計データ入力はソフトですべて終えている」という前提で説明します。
MFクラウドソフトによって、会計データ入力を行う具体的な手順については、以下を参照してください。
こちらが白色申告バージョン。
こちらが青色申告バージョン。
MFクラウド確定申告でデータ出力する方法
まずは、MFクラウド確定申告にログインしてください。
確定申告データ提出年度の選択
まずは、画面右上から申告データを出力する年度を選択してください。
「決算・申告」メニューから「確定申告書」項目を選択してください。
確認用の確定申告書類の出力
e-Taxデータ出力の前に、「入力内容を後で確認するための確定申告書類」を開いておきます。
「確定申告書」画面の下の方にある「確定申告書B」と「所得税青色申告決算書(一般用)」を開いておきます(PDFファイルが開きます)。
アップにするとこんな感じ。
これは後で、e-Taxでデータ提出を行った後に内容を確認するために利用します。
「確定申告書類B」とはこんなやつです。
「所得税青色申告決算書」はこんなやつ。
e-Taxデータの出力
e-Tax用データを出力するには、「確定申告書」画面の「申告書印刷(PDF)・e-Tax出力」ボタンをクリックし、「e-Taxソフト用ファイル(xtx形式)」メニューを選択してください。
すると、以下のようなダイアログが表示されるので「税務署」を選択し、「利用者識別番号(16桁)」を入力後、「e-Taxソフト用ファイルをダウンロードする」ボタンを押してください。
利用者識別番号とは、こちらで取得した番号です。
すると「mf_cloud.xtx」というファイルがダウンロードされます。
このファイルを保存しておき、あとでe-Taxページから国税庁に提出します。
ICカードリーダーとマイナンバーのセット
次に、パソコンにICカードリーダーを接続して、マイナンバーカードをセットしてください。
マイナンバーカードの作成方法はこちら。
ICカードリーダーのセットアップ方法はこちらです。
e-Taxソフト(WEB版)の事前準備
e-Taxソフト(WEB版)を利用するには、ソフトをインストールするなどの事前準備が必要なので行います。
Windows10の場合、Edgeの起動
Windows10を利用している場合は、Microsoft Edgeブラウザーの利用が可能です。
スタートボタンからEdgeを起動してください。
Windows10の場合のInternet Explorerの起動
Windows10でInternet Explorerを起動するには、コルタナを起動します。
入力欄に「Internet Explorer」と入力し、出力結果から「Internet Explorer」を選択します。
Windows8.1の場合、Internet Explorerの起動
使用OSがWindows 8.1の場合、e-Taxに対応したブラウザは、Internet Explorerしかないので渋々でも開きます。
e-Taxソフト(WEB版)の事前準備インストール
ブラウザを起動したらe-Taxソフト(WEB版)を利用するに当たってページを開きます。
手順3までは以前行った事前準備設定で済んでいるので、以下では「手順4」からの説明になります。
「手順④」タブを選択し、「事前準備セットアップ」をクリック、その後画面下部に表示される「実行」ボタンを押してください。
ユーザーアカウント制御ダイアログが表示されたら、「はい」を選択してください。
「e-Taxソフト(WEB版)事前準備セットアップ」ダイアログが表示されるので「インストール」ボタンを押してください。
以下のような画面が表示された場合は「はい、インストールします。」を選択して「次へ」ボタンを押してください。
インストールが終わったら、以下のような画面が表示されるので「はい、Internet Explorer(もしくはEdge)で表示します。」を選択し「完了」ボタンを押してください。
すると、ブラウザーにWEB版のe-Taxソフトが表示されます。
もしe-Taxソフト画面で、以下のようなダイアログが表示されたら、案内に従ってもう一度パソコン環境を見直してみてください。
e-Taxソフトで確定申告データの提出
ここから、ようやく確定申告データの提出を行います。
まずは、e-Taxソフトの「ログイン」ボタンを押してください。
すると、以下のようなログイン画面が表示されるので「利用者識別番号」と「暗証番号(半角英数字八文字以上)」を入力して「ログイン」ボタンを押してください。
利用者情報の登録
以下のような画面が表示されるので「利用者情報の登録・確認・変更」ボタンを押してください。
「新規登録」項目にある「操作に進む」ボタンを押してください。
電子証明書の登録、申告・申請データの基本情報となる「氏名、又は名称、住所等の情報」を登録します。
まずは氏名等の入部画面が表示されるので、入力後「次へ」ボタンを押してください。
次に「納税地(住所)」、「所轄税務署」を入力して「次へ」ボタンを押してください。
「秘密の質問と答え」の登録画面が表示されるので、必要な場合は入力し、「次へ」ボタンを押してください。
入力ダイアログはこんな感じ。
「入力内容の確認」画面が表示されるので、内容に問題なければ「登録」ボタンを押してください。
利用者情報の登録が完了すると「入力された利用者情報を登録しました。」と表示されるので「メインメニュー」ボタンを押してメイン画面に戻ってください。
作成済みデータでe-Tax申告
メインメニューに戻ったら「申告・申請・納税」メニューを選択してください。
「申告・申請・納税」画面では、「作成済みデータの利用」項目にある「操作に進む」ボタンを押してください。
ここでようやく冒頭で会計ソフトで出力した「e-Tax用データ(.xtx)ファイル」を選択します。
先程出力した、こういうファイル。
ファイルを選択したら「次へ」ボタンを押してください。
入力内容の確認
すると、作成データ内容が表示されるので「確定申告書B」と「所得税青色申告決算書」にチェックを入れて、「帳票表示」ボタンを押してください。
「帳票イメージの表示」ダイアログが表示されるので「はい」を起こしてください。
「個人番号印刷設定へ」ダイアログが表示されますが、『「個人番号」を印刷しない』を選択して「OK」ボタンを押してください。
PDF作成画面が表示され、しばらくすると作業が完了するので「保存」ボタンを押してPDFファイルを保存します。
ダウンロードしたPDFファイルを開きます。
ここでデータ内容を確認します。
先程、会計ソフトで出力した「PDFファイル(確定申告書B、青色申告決算書)」と見比べて、内容に差異がないかを確認してください。
e-Taxの帳票表示は、以下のようにカラーではなくモノクロで表示されます。こちらは確定申告書B。
こちらは青色申告決算書。
電子署名付与、送信
「帳票表示」で入力内容に問題がなければ「次へ」ボタンを押してください。
電子署名の付与
「電子署名の付与、受付システムへの送信」が表示されるので、「電子署名」項目にある「電子署名の付与」ボタンを押してください。
「媒体の選択」ダイアログが表示されるので「カードタイプの電子証明書をご利用の場合」を選択後、「次へ」ボタンを押してください。
「認証局サービスの選択」ダイアログが表示されるので「公的個人認証サービス(マイナンバーカード)」を選択し、「次へ」ボタンを押してください。
すると以下のような「マイナンバーカードのログイン」ダイアログが表示されるので「パスワード」を入力後、「OK」ボタンを押してください。
この時に必要となるパスワードは、マイナンバーカード申請時に登録した「英数字6文字以上16文字以下のパスワード」になります。
マイナンバーカードと通信出来たら、「電子証明書の確認」ダイアログが表示されるので、内容を確認の上「電子署名の付与」ボタンを押してください。
電子署名の付与手続きが完了すれば、以下のような画面が表示されるので「閉じる」ボタンを押してください。
電子署名が付与されれば、「電子署名」項目に以下のような「署名済」マークが表示されます。
申告データの送信
最後に、確定申告データを受付システムに送信します。
画面が以下のようになっているの確認の上、「送信」ボタンを押してください。
『手続き「所得税及び復興特別所得税申告」を受付システムへ送信しますか?』とダイアログが表示されるので「はい」ボタンを押してください。
すると以下のような「即時通知の確認」画面が表示されます。
この画面は、再度表示することはできないので「印刷」もしくは「保存」ボタンを押して内容を記録しておくことをおすすめします。
準備ができたら「受信通知の確認」ボタンを押してください。
すると以下のような「受信通知」画面が表示されるのでもう一度内容を確認してください。
注意書きとして、「なお、後日、内容の確認のため、担当職員からご連絡させていただく場合がありますので、ご了承ください。」とのことです。
確定申告データ送信結果の確認
最後に、データの送信結果を最終確認します。
トップメニューの「送信結果・お知らせ」を選択します。
「メッセージボックス一覧」項目にある「操作に進む」ボタンを押してください。
すると、以下のように終えた手続きがメッセージボックス一覧に表示されます。
「所得税及び復興特別所得税申告 」が「受付完了」となっているのを確認してください。
こうなっていると、e-Taxによる確定申告が完了しています。
まとめ
こんな感じで、ようやくe-Taxによる確定申告を終えることができました。
やってみた感想としては、「普段からこまめに会計ソフトで帳簿さえつけておけば、そこまで難しくはないな」と感じました(※パソコン操作に慣れている人の場合)。
ただ、開始初年度の手続きは結構面倒なので、そのハードルを乗り越える必要があります。
開始手続きさえ終わってしまえば、次年度からはかなり楽ができるかと思います。
全体のe-Tax手順のおさらいはこちら。
使用した会計ソフトはこちら。
サイト MFクラウド確定申告
無料から使えます。
確定申告書にマイナンバーの記載がないのですが、大丈夫なのですか?