僕は、頸髄損傷(頚椎損傷C4-C5)で両手足がほぼ動きません。
詳しい状態は、プロフィールを参照してください。
僕は頸髄損傷で、手足が動かない状態(いわゆる四肢麻痺状態)になって、ブログ(サイト作り)を始めてから、もう15年くらいになります。
僕は、最初少しだけ動く手でWindows付属のマウスキーボードをポチポチクリックするところから始めました。けれどこれでは、通常の人の10倍以上を文書入力に時間がかかってしまいます。最初は、400文字を入力するのに1時間ぐらいかかっていたでしょうか。
けれども、この15年が経過するうちに技術も発展して、様々な便利なアイテムが出てきました。僕は、新しい商品などを購入して、自分に合うものを次々と取り入れるようにしています。
そのおかげで、今では健常者の方が、文章入力するのに負けないくらい早く入力できるようになりました(少なくともパソコン素人の人よりは速いと思う)。
いやー、技術の発展のおかげで以前よりはパソコン操作もかなり便利なりました。
そんなわけで、「四肢麻痺でもブログをある程度スラスラ書けるようになればアイテム」をまとめてみたいと思います。少なくとも、「パソコンが苦手な健常者」の方と同等ぐらいの入力はできるようになるかと思います。
目次
音声入力ソフト AmiVoice
四肢麻痺などで手足が動かない場合は、音声入力ソフトの利用を強くおすすめします。
僕は音声入力ソフトをいくつか使ってみましたが、その中ではAmiVoiceが最も使いやすかったです。
その理由は、動作の軽さでしょうか。重い音声入力ソフトは多々ありますが、AmiVoiceほど手軽にどんなところにも入力できる音声入力ソフトは無いと思います(少なくともこの記事を書いた時点では)。
とりあえず僕は、このAmiVoiceがないと文章を書く気すら起きません。
マウス入力支援のSmartNav 4AT
手足が動かないと、マウス入力だけでも一苦労です。
けれど、SmartNav 4ATを利用すると、顔の動きでマウス操作を行うことができるので、非常にパソコン操作が楽になります。
SmartNavには、4AGと4ETという機種があるのですが、4AGを利用すれば、完全なハンズフリー状態でマウス操作を行うことができます。付属のソフトを利用して、顔の動きだけでクリックも操作できるようになります。
僕の場合は辛うじて、左手が少し動くので、クリックだけはトラックボールのボタンを利用しています。
この入力支援デバイスがないと、正直パソコン操作は億劫でやりたくないです。
少し腕が動かせるならトラックボールもいいかも
頸髄損傷でもC5以上だと、ある程度腕も動くかと思います。
ただ、C5くらいだと指は動かせないので普通のマウスを操作するのは難儀すると思います。そういった人におすすめなのが、ケンジントンのトラックボールです。
指が動かなくても、大玉をゴロゴロ転がして、大きなクリックボタンなら何とか押せると思います。僕は、C4-C5レベルではありますが、ちょっとしたマウス操作ならトラックボールで行います。
やっぱ、ケンジントンはフォルムも美しくて使いやすいんですよね。
クリックボタンを押しづらいなら、大きな外付けボタンをクリックに割り当てられるトラックボールもあります。
マクロが使えるソフトキーボード
寝ながらキーボード入力をする場合は、キーボード操作ができないので、ソフトキーボードに頼ることになります。
Windowsであれば、デフォルトで付属しているスクリーンキーボードがあります。
ただ、これは完全にキーボード入力を疑似操作するだけのソフトです。
僕個人としては、マクロ操作に対応した、ソフトキーボードの「Trail Soft Keyboard」がおすすめです。
「Trail Soft Keyboard」だと、よく利用する動作はマクロに登録して置けば、クリック一発で実行できるので、作業の効率化を図れます(※win32版しか無いのが難点)。
変わったところでは、フリック入力できるソフトキーボードもあります。
デスク作業の時は腕の疲れを軽減するアームレスト
C5以上であれば、指を動かせずとも、ある程度腕は動くので、装具などを利用すればキーボード入力も可能かと思います。
ただ、障害により、腕の動かせる筋肉も制限されている上に、筋力も弱いのでリアルキーボード入力は、かなり疲れる作業かと思います。
そんな、リアルキーボード入力の負担を軽減するには、アームレストがおすすめです。中でも、エルゴレスト製のものは、動きも滑らかで、作業がしやすく、最も負担を軽減してくれるかと思います。ただし、値段は高いです。
多少動きが滑らかでなくても良いので、安い方が良いという場合は、AREAのアームスタンドが手頃かも。
まとめ
とりあえず、これだけのアイテムがあれば、健常者の入力に勝てないまでも、ある程度勝負できるほどの入力速度は得られると思います。
頸髄損傷で四肢麻痺の場合は、少なくとも以下の2点がないと、パソコン操作では相手にならないような気がします。
僕だったら、上記2つのどちらかが使えなかったら、ブログ(サイト作り)をやめると思います。
というか、どちらかが無いと入力操作が大変すぎて、「ブログを続けたい気持ち」よりも「入力が大変すぎる」という思いが強くなり、結果的に書けなくなると思います。
こんな感じ。
ブログを続けたい <<<<<<<<<<<<<< 入力が大変
15年前には、どちらのアイテムも無かったわけですが、僕の場合、楽を覚えるともはや戻れないです。
どちらとも、それなりに値段のするものですが「ブログをやりたい」とか「サイトを作って収益化したい」なんて場合は、必要な経費と割り切って初期投資しても損はないと思います。
結局、頸髄損傷で寝てばかりいると、とにかく暇なんですよね。その「暇つぶし」という観点だけで見ても、僕はブログを書いていて良かったと言える自分がいます。
「頸髄損傷でやれることがなく単に寝ているだけ」という状態は、マジでしんどいので。