重度障害(頸髄損傷など)で腕を曲げられるけど伸ばせないとなった時の対処グッズを作成

僕は首の骨を折って両手足が思うように動かせません。

動かせる筋肉の範囲はこんな感じです。

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レベルで言えば、C4-5。レベルごとの動作範囲の目安がこちら。

  • C1…人間の生命活動を維持する最低限の神経が切れてしまうのでおそらく死ぬ
  • C2…呼吸器系に障害(自発呼吸出来ない)、結構命に関わる
  • C3…首を動かしたり、肩をすくめたりできる
  • C4…肘を軽く曲げることができる
  • C5…肘を強く曲げることができる
  • C6…肘を伸ばすことができる、手首を曲げることができる
  • C7…指を曲げることができ、指先で軽くつまんだりできる

なので僕の場合、肘は曲げられるけど伸ばせない状態にあります。

左手の方はまだ、ある程度動かせる筋肉が残っているので重力などを利用すれば、なんとか腕を伸ばすことができます。

けれど右手の方は、使える筋肉が少なすぎるので、腕を曲げるとほぼほぼ伸ばすことができません。

つまり、こんな感じで曲げることはできるけど

こんな感じで伸ばすことはできない状態です。

なので基本的に左腕は常にこんな感じで曲がった状態になりがちです。

常時この状態だと、とにかくしんどい。なんとか装具でも作って腕を伸ばすことができないかと、こんなチューブを購入してみました。

内径108ミリ、厚さ20ミリの水道管やパイプなどを保護したり保温したりするチューブです。

内径89ミリとかもあるので、自分の腕の太さに合ったものを選ぶ必要があります。

それをちょうど、これぐらいの長さにカットします。脇に食い込ませるようにはめて、肘より2、3センチ長くするのがポイントです(各自の体に合わせて調整の必要あり)。

肘を曲げてチューブがゆがんだとき、その弾力を使って肘を伸ばそうって寸法です。

チューブを切断すると、こんな感じになります。

このチューブ、パイプにかぶせるものなので人体用ではありません。まずは食器用洗剤などを使って綺麗に洗って陰干ししましょう。

ただ、このままはめると体に悪影響とかがあるとまずいので、中に厚めの布をかましましょう。

その厚めの布として使うために購入したのがこちら。

簡単に言えば、切って使う包帯です。これをチューブとの間に入れることによって、汗を吸い取ってくれますし、肌荒れなども防げるでしょう。

中身を出すとこんな感じです。

この包帯を、先ほどの黒いチューブより8cmぐらい長くカットします。そして、黒いチューブにこのようにセットします。

こんな感じで内側が包帯になるようにします。

これを腕にこのようにはめます。

脇から肘より2、3cmぐらい長い位置にはめます。

肘にチューブをこんな感じで嵌めてしまうと、うまくいきません。

この状態で肘の曲げ伸ばしを繰り返すと、肘を伸ばした時にチューブの弾力で、だんだん手首側にチューブが移動してしまうからです。最終的にはこんな感じになります。

そのため、脇に食い込むくらいに押し込んで、長さが肘より少し下になるこのぐらいの状態がベストです。

この状態なら、肘を曲げてもチューブの弾力で伸ばせますし、何度曲げ伸ばししてもチューブが下がりにくいです。

僕はこれまで肘が何時間も曲がったままで、しんどくなり、何度も夜中に親を起こして肘を伸ばしてもらったこともあるので、それが解消されただけでも、本当にありがたい。

最後にこの方法を使う注意点です。

黒いチューブは人体用ではないので直接肌に当てるのはやめておいた方が良いかもしれません。

僕の場合は必ず中に弾力包帯を当てた状態で

さらに、こちらの七分丈の肌着の袖を通して、二重に布の防壁を作って利用しています。

あと、弾力包帯は一週間に一度洗濯して交換するようにしています。

僕はこの方法で、とりあえず肌荒れもなく肘の曲げ伸ばしができるようになりました。

今回購入したのはこちら。

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