僕は、若い時に首の骨を折って中の神経が切断されてしまったために、肩から下の感覚がほぼありません。→プロフィール
だから、足の小指をタンスの角にぶつけても全く痛くないですし、同じ頚損者の知人は大腿骨を骨折しても数日気づかなかった人もいます。
痛みを感じないというのは、注射のときぐらいは良いのですが、普段ずっと痛みを感じないと結構恐ろしいです。先程、知人のことを書きましたが、大腿骨を骨折して気づかないって怖すぎじゃないですか。痛みを感じると、怪我をしたとき痛くて辛いかもしれませんが、それは身に起きた危険をいち早く伝えるためでもあり、この緊急時連絡機能が機能していないと、悪いところに気づかないまま、症状が進行してしまうなんてこともあります。
そこで今回は、痛みを感じないことについて書きます。※痛みを感じる人にとっては、ほぼ役に立たない内容です。
目次
頚髄損傷と尿管結石
さて、最近僕は尿路結石になりました。(半年ぶり8回目)現在もまだ石は排出されていませんが、医師の診断によると、小さめだったため自然排出するだろうとのことです。
しかし小さいといっても、尿管結石と言ったら、出産よりも痛いという女性もいるくらいの、「人間三大痛いもの」の一つです。(三大激痛は諸説ある)
本来なら結石のせいで、うずくまるか、のたうちまわるくらいの痛みなんだそうですが、首で緊急連絡網が切れている僕には、全く痛みが感じません。そのせいで、尿管結石によくなるようになった当初は、症状に気づかず、以下のようなフローチャートをたどるなんてことも数回ありました。
- 尿管結石ができる
- 尿の流れが滞る
- 腎臓が腫れる
- だるい
- それでも気づかない
- 尿の流れの悪さから感染症を起こす
- 腎盂腎炎になり40度オーバーの熱で入院
痛みさえ感じれば、1の結石ができた時点で病院へ行くので、ここまで重症化することは、まずないと思います。
ただ、僕もこれまでの間、伊達に8回も(忘れてるのと、気づかないのも入れるともっとかも)結石になってきたわけではありません。感覚がないながらにも、何かしらの症状は出るので、これまでの経験から、尿管結石になったときに出た症状から判断して、何となくわかるようにはなってきました。
頚髄損傷などで結石を判断する僕の基準
以下では、感覚がない体(頚髄損傷など)で「結石ではないか?」と疑いがある症状を紹介したいと思います。
僕は今回、これらの症状を総合的に見ることによって、数ヶ月後の経緯定期検診の前に「結石ではないか?」と医者に行って石を発見することができました。
では、症状の出やすいところから紹介します。(あくまで僕に出る症状なので、皆に出るかわかりません)
- 朝起きたら体が猛烈にだるい
- やたらと喉が渇いて、水分ばかりを欲してしまう
- 結石がある方の横腹の方が定期的にピクピク痙攣しだす
- 腸の動きが活発になる
- 37度を少し超えるくらいの微熱が続く
- 血尿が出る(でないこともある)
以降は、高い熱などが出るので、何かしら医者にかかると思います。
ではそれぞれについて書きます。あくまで、僕の経験からなので、怪しいと思ったときは、医者に必ず相談してください。
体がだるい
僕の場合、病院などで結石が検出されるときの数日前~数週間前は、必ずと言って体がだるくなります。
僕の感覚では、その時に石が腎臓から降りてきて、尿管に来て尿の流れを阻害したりして体に影響が出だすのだと思います。尿の流れが滞ると腎臓が腫れたりすることもあるので、そういった影響で体がだるくなるのではないかと思います。
やたらと喉が渇く
これは、体のだるさが襲ってくると、その日か次の日に必ず喉が渇くようになります。
僕は基本的に、泌尿器系のトラブル(膀胱炎など)があったときは、必ずといっていいほど、口渇が襲ってきます。日によっては、4リットル以上もお茶を飲んだりすることがあるので、体が何かしら泌尿器系の異常を感知して、尿によって異物(細菌なども)を体外に排出させようとしているのではないかと思います。(※あくまで個人的見解です。医学的にどうかわかりません。)
僕は、こういって泌尿器系のトラブルだと判断されるときは、必ず漢方薬の腎仙散を飲むようにしています。膀胱炎などには、おそらく数十回となっているのですが、この漢方を飲みだしてからは、医者にかかる頻度が大幅に減りました。利尿作用と、抗炎症作用があるので、小さな結石なら排出されやすくなりますし、結石が要因の感染症からもある程度は守ってくれます。(※この薬は、良薬だと思いますが、症状的に怪しいと思ったら必ず医師にかかってください。)
膀胱炎で市販薬を飲むなら「ボーコレン」より「腎仙散(ジンセンサン)」の方が効果がある
横腹がピクピク痙攣しだす
尿路結石の痛みを感じるメカニズムは以下のように紹介されています。
痛みの原因は、結石が尿管に詰まり、尿の圧力が高まって尿管がけいれんを起こし、神経を刺激するためと考えられています。痛みは結石のある下腹部だけでなく、腎臓に障害が起こるとわき腹や腰に激痛が走ることもあります。
結石で詰まってしまった尿路の圧力が急上昇して尿管の痙攣性の収縮によって痛みが生じると考え、尿管の痙攣を抑えるために、通常のおなかの痛みに使用する「鎮痙剤」の飲み薬や注射薬を使用する場合もあります。
僕の場合は、体に痛みは感じませんが、痙攣は起こります。おそらく、痛みを感じる体ならば、悶絶するほど痛い状況なのだと思います。
僕はあまりにも痙攣する時は、医者に行くまで、市販のブスコパンなどを飲んだりします。尿路結石で医者にかかったとき、ブスコパンが処方されることもあるので。
腸の動きが活発になる
腹部が痙攣するせいか、腸の動きが活発になって腹がギュルギュル動きまくることもあります。
37度を少し超えるくらいの微熱が続く
熱を測ると、平熱よりは0.5度ほど高い熱が出ることがよくあります。
僕の場合は、37.3度~37.6度ぐらいの微熱が続くことがあります。上に書いてきた症状に加え、微熱が出るようなら、必ず医者に相談したほうがいいと思います。
血尿が出る(でないこともある)
もう血尿が出るようなら、必ず泌尿器科にかかった方がいいと思います。
上記の症状に加え、血が出るようなら、ほぼ間違いないと言っていいかもしれません。
ただ僕の場合、これまで血尿が出たことは1回しかありません。ですので、「尿路結石になったら血が出るだろう」と思っている場合は、そんなことがない場合もあるということで。
まとめ
大事なことなので、何度も書きますが、怪しいなと思ったら必ず医者に診てもらってください。
その医者に診てもらおうかという判断の参考に、この記事が多少でもなれば幸いです。
結石ができやすい人は、半年に一度は泌尿器科で定期検診もお勧めします。