一般的に経口補水液は不味いとされています。
実際に、販売されている「美味しいジュース」と比べたら確かに不味いのかもしれません。
ただ、体調不良のときに飲むと、どういうわけか美味しく感じます。それは、体がそういった成分を求めているからでしょう。
なので、年中体調不良の僕のような者にとっては、経口補水液は美味しく感じるのでついつい飲んでしまいます。結果、これまで市販されている全ての経口補水液は飲んできました。
そんなわけで、これまでいろいろ飲んできた市販の経口補水液の特徴まとめたくなったので備忘録がてらまとめておこうと思います。
目次
市販されている経口補水液
今回紹介する市販の経口補水液は以下になります。
- 大塚製薬 OS-1
- 日本薬剤 経口補水液
- 明治 アクアサポート
- 味の素 アクアソリタ
- アクエリアス経口補水液
以下では、簡単にそれぞれについて説明したいと思います。
大塚製薬 OS-1
日本で最もよく飲まれているであろう経口補水液です。
商品の説明では、オーエスワンは、軽度から中等度の脱水状態の方向けの飲料となっており、病者用食品と明記されています。
感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態、高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態等に適しています。病者用食品であるため、(塩分の多さから)成人でも1日2本(500ml×2の1000ml)までというのが目安になっています。
味は塩分が強めの少し酸味の効いたポカリスエットといった感じでしょうか。健康時には、確かに美味しく感じないかもしれませんが、脱水時や体調不良時に飲むと「体に染み込んでいく」感じの美味しさを体験することもあるかもしれません。
一般的に、「ああ、OS-1が美味しく感じるということはあまり体調が良くないんだな」みたいな飲み方もされている模様です。
ちなみにOS-1は体調いい時は大変美味しくない味ですが、疲れてたり体調悪い時は美味しく感じたりします(人それぞれあるかと思いますが…)
美味しいと感じたら脱水起きてるひとつの指標にしてください— 雛鳥はな 【禁プリ*み63b】 (@hana__hinadori) 2016年8月11日
とりあえず、「脱水や体調不良時の水分補給にはどれがいいの?」となったら、OS-1を選んでおけば間違いないかも。
日本薬剤 経口補水液
OS-1と同様、脱水時や体調不良時の水分・塩分・電解質を速やかに補給できる経口補水液です。
同じ経口補水液でありながら、市場価格は2割~3割くらい安く購入できます。また、OS-1の賞味期限が9ヶ月であるのに対し、日本薬剤のものは12ヶ月となっています。
これを飲んでまず最初に思ったことが、「味が薄い!」ということ。OS-1よりも塩分量は低いです。ただ、美味しさで言えばOS-1に軍配が上がるのではないかと僕は感じました。
OS-1の知名度や味などの観点から、市場原理でこういった値段になっているのではないかと推測。「味とか関係なく、体調不良時になるべく値段が安いものが飲めればいい」なんて場合にはよさそう。
明治 アクアサポート
「OS-1」や「日本薬剤 経口補水液」がオーソドックスな経口補水液だとしたら、このアクアサポートは少しジュースよりの経口補水液となっています。
パッケージには、リンゴ風味と書かれています。
「単なる経口補水液が少し飲みにくい」という場合は、アクアサポートという選択肢もアリだと思います。
ただ、リンゴ風味とは言っても、やはり経口補水液なので、通常のジュースのような味ではありません。味は、「少し塩みがかったりんご味」と言ったところでしょうか。他の経口補水液と比べて酸味も強いような気がします。
成分表を見ると、マグネシウムとリンの含有量以外は、ほとんどOS-1と同じなので、香料などでこの味の差を出しているものと思われます。
味の素 アクアソリタ
僕が個人的におすすめなのはアクアソリタです。
やはり、味を司る企業「味の素」が出しているだけあって、非常に味へのこだわりを感じます。
現在市販されている、経口補水液の中では、最も飲みやすいのではないかと思います(もちろん、経口補水液なのでジュースのような一般受けする美味しさではないと思います。あくまで経口補水液と比較して)。
味は、「さっぱりとした青りんご味」となっています。他の経口補水液と比較して、舌に感じる塩分も少ないように思います。また、ジュース系経口補水液のアクアサポートと比較しても、酸味が少なくて飲みやすく感じます。
また、アクアソリタは他の経口補水液より、カロリー、炭水化物、塩分量、糖類、が抑えられた作りになっています。特に塩分は、OS-1の約68%に抑えられているので、「経口補水液で水分と電解質を補給したいけど、多少でも塩分摂取は控えたい」なんて場合には、良い選択肢になるかと。
アクエリアス経口補水液
コカ・コーラ社が販売しているアクエリアスブランドの経口補水液。
味は柑橘フレーバー。流石、清涼飲料水の雄であるコカ・コーラの製品だけあって、味も美味しくまとまっています(少し塩味はある)。
成分比較
上で紹介した、OS-1、日本薬剤経口補水液、アクアサポート、アクアソリタ、アクエリアスの成分比較表を以下になります。
OS-1 | 日本薬剤 | 明治アクア | アクアソリタ | アクエリアス | |
---|---|---|---|---|---|
エネルギー | 10kcal | 10kcal | 9kcal | 7kcal | 11kcal |
タンパク質 | 0g | 0g | 0g | 0g | 0g |
脂質 | 0g | 0g | 0g | 0g | 0g |
炭水化物 | 2.5g | 2.5g | 2.3g | 1.8g | 2.7g |
ナトリウム | 115mg | 100mg | 115mg | 80mg | 98mg |
食塩相当量 | 0.292g | 0.254g | 0.292g | 0.2g | 0.249g |
糖類 | 1.8g | – | 2g | 1.5g | 1.5g |
カリウム | 78mg | 80mg | 78mg | 78mg | 80mg |
塩素 | 177mg | – | 177mg | – | — |
マグネシウム | 2.4mg | 2.6mg | 1.2mg | 3.6mg | — |
リン | 6.2mg | 6.1mg | 13mg | 15mg | — |
比較表を見た限りでは、アクアソリタが、カロリー、炭水化物、ナトリウム(塩分)、糖類が最も低くなっています。半面、マグネシウム、リンが最も高くなっているのが特徴的です。
それぞれの成分表について以下に掲載しておきます。
大塚製薬 OS-1
日本薬剤 経口補水液
明治 アクアサポート
味の素 アクアソリタ
コカ・コーラ アクエリアス経口補水液
原材料比較
今回紹介したものを全てが、経口補水液なので原材料は、それなりに似ていますが、各社それぞれに特徴があります。
大塚製薬 OS-1
- 糖類(ブドウ糖、果糖)
- 食塩
- クエン酸Na
- 塩化K
- リン酸塩Na
- 塩化Mg
- 甘味料(スクラロース)
日本薬剤 経口補水液
- 糖類(ブドウ糖)
- 食塩
- 酸味料
- 塩化K
- リン酸Na
- 香料
- 硫酸Mg
- 甘味料(スクラロース)
明治 アクアサポート
- 糖類(ブドウ糖、果糖、コーンシラップ)
- 食塩
- 乳酸Na
- 塩化K
- 乳酸
- 硫酸Mg
- リン酸Na
- グルタミン酸Na
- 香料(一部にオレンジ由来の成分を含む)
- 甘味料(スクラロース)
味の素 アクアソリタ
- 糖類(砂糖、ブドウ糖)
- 塩化Na
- クエン酸Na
- 塩化K
- 香料
- クエン酸
- リン酸K
- 塩化Ca
- 塩化Mg
- 甘味料(アスパルテーム、L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK)
コカ・コーラ アクエリアス経口補水液
- 糖類(ブドウ糖、果糖)
- 食塩
- クエン酸
- 塩化K
- クエン酸Na
- 甘味料(スクラロース)
原材料を比較してみて
OS-1と日本薬剤、アクエリアスのようなオーソドックスな経口補水液は、原材料名の構成がシンプルでかなり似ています。
反面、ジュース系の経口補水液(アクアサポート、アクアソリタ)は、基本部分は押さえつつもちょっと変化した構成になっているような気がします。
特に、アクアソリタのみ甘味料がアスパルテーム、L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムKが使われています(他の経口補水液はすべてスクラロース)。
ここらへんは、「味の巨人 味の素」のこだわりを感じます。僕が美味しいと感じたのも、こういったこだわりの部分から来るのかも。
まとめ
これら市販の経口補水液を実際に購入して、それぞれ500mlペットボトル24本以上を飲んでみた結果、僕としてはアクアソリタが最も味と成分のバランスがすぐれていると感じました。
味は、もちろん通常のジュースなどにはかないませんが、経口補水液の中では最も飲みやすいように感じます。
また、成分を見てもアクアソリタが最も塩分量が低いです(僕は塩分を抑えたいので)。
ただ、アクアソリタは、他では使われていない人工甘味料が使われていたり、「味の素は苦手」という方もおられるかもしれません。
そういった方には、やはりオーソドックスなOS-1がおすすめです。
とりあえず、経口補水液は、基本的に体調不良時に飲むものです。体調不良時に、適切な量(OS-1の基準は1日当たり1000ml)を飲めば、体の回復を助けてくれる神の雫ともなり得るのではないかと思います。
以下は、好きな順のランキング。