寝たきり介護で清拭をするならタオルよりも手拭いの方が痛くなくて良い

日本手ぬぐい

歳をとってからの清拭は、「タオル」ではなく「手拭い」がベストと最近思うようになった。

その理由について、書いておこうと思います。

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タオル清拭が痛くてきつくなってきた

僕は、首の骨が折れており四肢麻痺なので、完全にベッドの上に寝たきり状態です。

ですので、決まった日にしか風呂に入れず、それ以外の日はヘルパーさんにタオルで体を拭いてもらって、汗や汚れを綺麗にしています。

いわゆる「清拭」ってやつですね。

清拭とは「(体などを)拭き清める」という意味です。

僕は、これまで清拭をする際は、一般的な白のフェイスタオルで行っていました。

ただ、最近歳のせいで肌が弱ってきたせいか、タオルで拭くと皮膚が真っ赤になって結構痛い。

というのも、タオルの表面は以下のような感じで凸凹しているので、凸の部分で皮膚の表面を削り取っちゃってる感じなんですよね。

泉州タオルの表面

若い頃は、新陳代謝が高いせいか、痒みも多くてタオルの凸凹が気持ち良いと考えていました。加えて、皮膚の表面が傷ついたとしても回復が早かったです。

しかしながら、年齢も三十路後半を超えてくると、新陳代謝も低くなり、皮膚の表面が傷ついてしまうと、なかなか治りません。

表面が傷ついた皮膚を、さらにタオルでゴシゴシするもんで、さらに痛くなるという悪循環。

これではいかん。

ということで、皮膚が傷つきにくそうな清拭用品をいろいろ試してみました。

試した清拭道具

最初に試したのは、以下のようなシート型の「清拭タオル」です。

こちらのシートの素材は肌に優しく、無着色、無臭、ノンアルコール。しかも保湿成分配合で肌に最適化されています。

ただこれは、以下のような難点がありました。

  • 冬に使うと冷たい(※夏には良い)
  • 使い捨てなのでコストがかかる

個人的には、使用すると「ヒヤッとする」のがネック。

ですので、電子レンジで温められる以下のような清拭シートも試してみました。

温めて使える清拭シート

これは、清拭シートが1本1本袋の中に入っており、電子レンジで温めて使えるシートです。

確かに、これで体を拭くと暖かくて気持ち良い、しかも肌にも良い。
しかしながら、以下のような難点が。

  • 暖かいのは最初だけ
  • 一度体から離すと冷たくなってしまう
  • 袋に入っている分コストが高い
  • 袋を半分くらい開いてレンジをしないと下手すると爆発する

シート型は、手軽に使うことができますが「タオルをバケツのお湯で温めながら清拭」には及びませんでした。

やっぱり、バケツのお湯で温めながら体を拭くと気持ち良いのはどうしようもない。

それならば、タオルをもっと体にやさしいものに変更すればよいのではないか。

ということで、以下のような手拭いで拭くことを思いつきました。

日本手ぬぐいのパッケージ

こんな感じで、ほぼサラシ。

手拭いを広げた状態

手拭いは、(タオルと比較して)表面がフラットな単なる布なので、肌にガリガリ当たるものはないです。

手拭いの表面

これがかなり良かった。

手拭いを使う利点

手拭いで清拭をしてみて良かった点がこちら(良かった順)。

  1. 肌が傷つかない
  2. 表面のきめが細かいので、より肌の汚れが取れる気がする
  3. 表面のきめが細かいので滑りが良い
  4. バケツにお湯を張って温めながら使える
  5. 何百回と使えるので圧倒的にコストが安い

実際、数週間使ってみて手拭いは、思った以上に清拭と相性が良いように思いました。

まず擦っても全然痛くないですし、肌に密着するので、かなり綺麗に汚れが落ちる感じがします。

手拭いを使う難点

ただ、手拭いを使ってみると難点もありました。それがこちら(良くなかった順)。

  1. タオルのように繊維に空気を含んでいないからすぐ冷める
  2. 水分が染み込む量は少ない(タオルほど保水力がない)

タオルと手拭いを比較して、「かなり違うな」と思ったのが保温力です。

タオルは、生地の中に多くの気泡を含んでいるので、なかなか冷めません。

それに対して手拭いは、単なる一枚の布なので、室内の空気にあたると急激に温度が下がります。

これは、手拭いだと生地内に保水することが出来るお湯の量が少なくなるのにも原因があるのかもしれません。

とはいえ、バケツにお湯を溜めていれば、何度も温めなおして使えば良いだけなので、個人的にそこまで不便は感じませんでした。

まとめ

寝たきりの方で、「毎日清拭をしていて肌が痛い」とか「肌がすごく赤くなってくる」なんて方は、試しに「手拭い」を使ってみるのも一つの手かと思います。

また、介護者の方が清拭をされていて、「タオルで拭いていて相手の肌が痛そうだ」とか「毎回拭くと真っ赤になる」なんて場合は、手拭いを提案するというのもありかもしれません。

とりあえず僕は、手拭いを使うことで「タオル清拭が痛い…」という悩みはなくなりました。

あと、手拭いだと表面のきめが細かいので肌に密着し、綺麗に汚れを拭き取れるというのも嬉しい誤算でした。

タオル清拭に疑問を感じている方は、ぜひ一度お試しあれ。ただし、タオルと比較して手拭いは、お湯が冷めやすいので注意。

夏とかは、冷たくて気持ち良いので清拭シートもありだと思います。