Windows上にサクサクっとローカルWordPress開発環境を作る方法

WordPressのテーマなどをカスタマイズするときは、ローカルで編集して、FTPでアップロードするのが望ましいです。

というのも、Wordpress管理画面などから、テンプレートファイルを編集したのでは、1つ書き方を間違うとサイトが表示されなくなってしまうというリスクがあるからです。

ただ、そうは言っても「ローカル開発環境を作る」や「FTPでアップロードする」なんてのは、文字からして面倒くさそうですし、実際に面倒くさい方法も多数あります。

けれど、僕はこれまでWordpressテーマなどをカスタマイズするのに、いろいろローカル環境を作ってみましたが、かなり簡単な方法もあります。

僕が今使用している方法は、5分もあればWordpressローカル環境が構築でき、ファイルをカスタマイズした後は、アプリ起動からワンクリックでサーバー上にアップロードされる方法です。

今回は、そのサクサクローカル開発環境について紹介したいと思います。

photo by Titanas

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主な手順

今回やることは、以下の2つです。

  1. Windowsにローカル環境を作成する
  2. 手軽にサーバにアップロードできるFTP環境を作る

文字で上記のように書くと、面倒くさそうですが、実際にやってみると、かなり簡単にテーマなどのカスタマイズができるようになるので、Windowsを使っている人には結構お勧めです。

ローカル環境を簡単に作成

Windows上に、ローカルWordpress開発環境を最も簡単に作成するなら、Instant WordPressの右に出るものは今のところないと思います。

とにかく、ローカル環境構築に必要な手順を、限りなく、限りなく省いた環境構築ツールです。

やることといっても、以下の手順だけ。

  1. Instant WordPressをダウンロード&インストール
  2. 起動する
  3. WordPressにログインする

普段よくパソコンを触っている人なら5分、慣れていない人でも10分もかからずにWordpress開発環境が作れます。

詳しい設定方法は、以下に書いてあるので参照してください。

当記事はInstant Wordpress v4.3.1時点のものです。僕が確認した時点のv5.3以降では、インターフェースが新...

2台目のパソコンにインストールするときは、2分で終わると思います。

簡単FTPアップロード環境作成

ローカル環境サクッと作成出来たら、その後面倒くさくなるのは、ファイル編集後のアップロードなどです。

FTPソフトにも、いろいろありますが、僕が最も手軽だと思って利用しているのは、Auto FTPです。

Auto FTP

このFTPソフト、最終更新が15年前という古いソフトです。けれど、編集した差分ファイルだけをアップロードするソフトとしては、これ以上軽快に動作し、簡単なものはないので、10年以上前からずっと利用しています。

以下では、Twenty Twelveテーマの編集を例として設定方法を紹介したいと思います。

設定方法

設定方法も特に難しくはないです。

まずはソフトをAuto FTPからダウンロードします。

起動後、「新規」ボタンを押してください。

新規設定

すると以下のようなダイアログが表示されます。

接続の設定ダイアログ

設定としては、ここが一番面倒くさいところですが、最初のこの設定さえしてしまえば、あとは快適な環境になると思います。

設定の作成

入力が必要なのは以下の6つです。

  • 接続名:好きな名前を入力
  • ホスト:サーバ契約時に教えられたFTPホストを入力
  • ユーザー名:サーバーのFTPユーザー名を入力
  • パスワード:サーバーのFTPパスワードを入力
  • リモート 初期ディレクトリ:サーバー上のテーマ(子テーマ)があるディレクトリのパスを入力
  • ローカルフォルダ:Windowsローカルにあるテーマ(子テーマ)フォルダーを入力

新規接続

⑤の「リモート 初期ディレクトリ」には、ディレクトリのパスを入力します。日本で最も利用者の多いと思われるFTPソフトFFFTPを例にすると以下のように表示されます。

FFFTPでパスを確認

エックスサーバーだと以下のようなパスになります。

/ドメイン/public_html/wp-content/themes/テーマディレクトリ名

⑥の「ローカルフォルダ」には、Windowsローカルにあるテーマフォルダのパスをダイアログから選択します。

先程インストールした、Instant WordPressをデフォルトの設定でインストールした場合は、以下のような場所になります。(数字部分はバージョンによって変わります。)

C:\InstantWP_4.3.1\iwpserver\htdocs\wordpress\wp-content\themes\twentytwelve

アップロード一覧

設定が完了すると、以下のようなアップロード一覧が表示されます。

Auto FTP(アップロード一覧)

とりあえず、設定をもう一度確認し、間違いがない場合は、「スタート」ボタンを押してアップロードしてください。(現時点では同じファイルが上書きされるだけ)

Auto FTP(スタート)

すると、もしかしたらWindowsファイアウォールにより以下のようなダイアログが出るかもしれませんが、設定を確認した上「アクセスを許可する」をクリックしてください。

Windows Securityの重要な警告

すると、リスト上からファイルが転送され終了すると以下のような表示になります。

Auto FTP(転送成功)

差分アップロード

Auto FTPソフトの真骨頂は、差分アップロードが少ない操作でできることです。

例えば、いくつかテンプレートファイルを編集したり削除したとします。

その後、Auto FTPを起動すると以下のような差分編集・削除ファイルのみが表示され、「スタート」ボタンワンクリックでサーバに適用できます。

Auto FTP(差分ファイルのみ)

Auto FTPが起動したままの状態でも、「オート→スタート」ボタンを押すだけの2クリックで、ローカルの編集分をサーバに適用することができます。

オート→スタート

ローカルで開発などをしていると、ローカルでは動くけど、サーバーにアップロードしてみないと、ちゃんと動くかわからないものも中にはあります。

そういった場合は、このオートFTPを使用すると

  1. ちょっとコードを編集する
  2. アップロード
  3. 動作テスト

が手軽なので、もし不具合が出たとしても、発見が早いです。(ちょっと編集したところを戻せば良いので)

まとめ

これまで、いくつかのローカル開発環境とFTPソフトを使用してきました。その中で僕が現時点において最も開発しやすいWordpress環境は上記の方法です。

もちろん、本格的な開発環境にはかなわないと思いますが、個人が使う分には十分すぎる環境だと思います。

こういった、手間を省けるところは大いに省いて、その分手間をかけるべきところに力を注ぐと、空いた時間にコードを整理したりして、より開発しやすい環境になるかもしれません。

『Windows上にサクサクっとローカルWordPress開発環境を作る方法』へのコメント

  1. 名前:sally 投稿日:2015/01/05(月) 13:33:45 ID:4a9b6d336

    わいひらさま

    ローカル環境でinstantwordpressを利用し
    0からいろいろとカスタマイズしたファイルを
    まるごと本番環境のサーバーにアップロードするにはどうしたらよいでしょうか?
    なにやら初心者には敷居の高い作業のように思えます
    執筆リクエストさせてください!
    よろしくお願いします

  2. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2015/01/05(月) 17:10:09 ID:ef9a6eb45

    FTPソフトでテーマフォルダーごとサーバー上の「wordpress/wp-content/themes」ディレクトリの下にドラッグ&ドロップでアップロードする方法ではだめでしょうか?
    アップロードに多少時間はかかりますが、それが一番簡単な方法だと思います。

  3. 名前:sally 投稿日:2015/01/06(火) 12:54:34 ID:fda19bdcf

    レスありがとうございます

    そんなに難しく考えることはなかったんですね
    わたしの検索能力で得たにわか知識では、
    wp-configの修正だのsqlファイルを修正だのをしなければならないのだろうか…
    と気を重くしていました
    早速、テーマフォルダをサーバー内のディレクトリに放り込んでみます

  4. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2015/01/06(火) 20:45:25 ID:cacab91fb

    そうですね。
    テーマなら、上書きアップロードしてしまえばOKです。

  5. 名前:yy 投稿日:2016/10/20(木) 22:54:58 ID:ced482b44

    はじめまして。ワードプレス初心者です。
    先日、インスタントワードプレスをダウンロードして、有料テーマ(ストーク)も購入したのですが…この有料テーマの取り込み方が分からなくて挫折しそうになっています。
    早く接続してホームページを作りたいのですが、もう何をどうしたらいいのか分からず途方にくれています…
    検索しても、そもそもインスタントワードプレス関係の記事が少なく…困っています。
    出来れば諦めたくないので、どうか教えていただけないでしょうか。。。

  6. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2016/10/21(金) 12:36:02 ID:752601f37

    通常のテーマのインストールではうまくいかないのでしょうか。

    「テーマ→新規追加」をクリック
    テーマの新規追加

    「テーマのアップロード」をクリック
    テーマのアップロードをクリック

    zipファイルをアップロードしてインストール
    zipファイルのインストール

  7. 名前:mmm 投稿日:2016/12/26(月) 16:22:02 ID:6ee9a49f6

    wordpress初心者です。
    Instant WordPressをダウンロードし使い始めるのですが、完成後サーバーアップロードがまるっとできるのかよくわかっていません。。
    テーマ自作、管理画面で初期設定など設定、ウィジェットやプラグイン、投稿カスタマイズなどしたものも/InstantWP_4.5/iwpserver/htdocs/wordpressのwordpressフォルダをまるまるアップすれば、ローカルと同じようになるのでしょうか??

    ご教示よろしくお願いいたします!

  8. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2016/12/26(月) 22:10:41 ID:6ee9a49f6

    WordPressフォルダを移動しただけでは、ローカルと全く同じにはなりません。
    データベース内の投稿データも移行する必要があると思います。
    詳しくは以下の記事などを参照してください。
    備えあれば憂いなし!Wordpressのバックアップから復元までの方法まとめ | Creive【クリーブ】
    プラグインを頼らずWordPressのサーバー移行。新ドメインでも大丈夫!

  9. 名前:みき 投稿日:2016/12/26(月) 23:40:18 ID:c25ac314a

    mmmさん
    僕はduplicatorを使って移行をさせています
    ただ少し難しいかもしれないです
    と言ってもWordPressの仕組みを少しだけ知っていれば
    (データベースとか)
    ぜんぜん大丈夫です
    参考:
    https://nandemo-nobiru.com/2670/

    移行時にportを指定しますが
    上手くいかない場合はportを7188に変えるといけます

  10. 名前:みき 投稿日:2016/12/26(月) 23:42:01 ID:c25ac314a

    何かと思ったらわいひらさんのレスの閉じaがおかしくなっていました
    びっくりした.. 笑

  11. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2016/12/27(火) 06:45:37 ID:98dd41efb

    本当だ、入力をミスったようです。
    修正しておきました。

  12. 名前:けんた 投稿日:2017/02/05(日) 14:57:48 ID:c7e342b31

    記事ありがとうございます。

    わいひらさんのアドバイス通り
    ローカルでサイト構築

    レンタルサーバーへアップロード
    をしようかと思うのですが、ローカルのwpIDがadminであるため、
    レンタルサーバの方もadminにしなければならないのでしょうか?

    別のサイトで、adminにするとセキュリティ上よろしくない
    と書いてあったので少し不安です。

    ご回答よろしくお願い致します。

  13. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2017/02/06(月) 11:32:35 ID:0ffe1b27f

    僕も、adminを使うべきではないと思います。
    移行後は、新たなユーザーを作成してセキュリティの高いアカウント情報を設定し、古いadminユーザーは削除してしまえば良いかと思います。
    WordPressのユーザー名(admin)を変更・削除する方法 | WordPress資料一覧 | はっちゃんの初心者 向けWordPressセミナー