昨日、たまたま「世界不思議発見」を見ました。
番組はジョン・F・ケネディとジャクリーン夫妻に関する特集で映画『大統領の執事の涙』の番宣もちょこっと入った内容でした。
僕はパソコンをしながら何となく見てたので、あまり覚えていないのですが番組構成としては、「ケネディ大統領の逸話→ケネディ暗殺→ジャクリーンの話」みたいな流れだったと思います。
そのジャクリーン話の最後に、ジャクリーンの死についてミステリーハンターの方が「ジャクリーン・ケネディは64歳の若さで亡くなりました。」と語っておられました。
でふと思ったんです。「64歳って若いか?」と。
64歳は年齢としては若いとは言えないです。しかし、確かに死ぬ年齢としては若いです。
そこで、ちょっとした疑問が出てきてしまいました「年齢は若くないけど死ぬには若い。では、何歳から若くして死んだと思われないのか?」と。
せっかくなのでちょっと調べてみることにしました。
photo credit: jenny downing via photopin cc
目次
調べ方
人の死を伝える文章は大体これらの中に当てはまると思います。
〇〇歳の若さで亡くなりました
〇〇歳の若さで亡くなられました
〇〇歳という若さで亡くなりました
〇〇歳という若さで亡くなられました
そこで、これらが検索エンジン(Yahoo!)でフレーズ検索し、ヒットした数を調べてみれば良いのではないかと。ネットに掲載されている文章(記事)の多さで判定します。
使用したプログラム
今回は、RubyとMechanizeを用いて0歳から100歳までの「”〇〇歳の若さで亡くな”」「”〇〇歳という若さで亡くな”」というキーワードをYahoo!でフレーズ検索し、取得した検索数を集計しました。
プログラムはこんな感じです。
require ‘rubygems’ require ‘mechanize’ require ‘kconv’ agent = Mechanize.new agent.user_agent_alias = ‘Windows IE 8′ 0.upto(100) do |i| #0歳から100歳まで keyword = "\"#{i}歳の若さで亡くな\"" #フレーズ検索、後で「歳という若さで亡くな」も調べる escaped_keyword = CGI.escape(keyword) #URLエスケープ agent.get("http://search.yahoo.co.jp/search?p=#{escaped_keyword}") ap = agent.page if ap.at(‘div.WS2bn01′).nil? #「完全に一致するウェブページは見つかりませんでした。」があるかどうか count = ap.at(‘p.resultNum span.bo’).inner_text #検索結果数 else count = 0 end puts "#{i}歳:#{count}" #結果の表示 sleep 30 #負荷対策 end
本来ならGoogleでやればいいのですが、Googleの場合かなり厳しい連続検索制限があるようなのでYahoo!で行いました。(※Googleではデフォルトで似たページは除外されますが、Yahoo!ではすべてのヒット数が出ると言うのもあります。Yahoo!の検索エンジンはGoogleのものです)
結果
その結果が以下です。
グラフ
年齢ごとの「〇〇歳の若さで亡くなった」と書かれる数
人間、だいたい73歳ぐらいから若くして死んだと言われないようです。
ちょっと興味深かったのは30歳、40歳、50歳、60歳というキリ番で死ぬと「若くして亡くなったと思われ率(記事掲載率)」が高くなるようです。
2014年2月現在で「最も若くして亡くなったと記事にされている年齢」は40歳。どうやらこれは、松田優作さんが亡くなった年齢だということ。あと映画『ワイルド・スピード』シリーズの俳優ポール・ウォーカーさんが交通事故で亡くなったのも40歳だった影響が大きいようです。
最も年齢の高いピークは、72歳でした。これは、いかりや長介さん、元横綱の大鵬さんが、この歳で亡くなられたからのようです。年齢が高い人でも、まだまだこれからと思われている人や、体の丈夫そうな人は「若くして…」と思われる傾向があるようです。
調べてみて意外だったのが、18歳以下は「18歳の若さで亡くなった」みたいな書き方は、されないということです。確かに「5歳の若さで亡くなった」みたいな言い方はあまり聞かないかも。
若すぎるので有名人が少ないのか。それとも余りにも若いので「若すぎる死」という表現になってしまうのか。あと、若さを強調する必要もないほど若いので、わざわざ書く必要もないということなのかもしれません。
現に「〇〇歳で亡くなった」みたいな書き方を調べてみると、若い人の方から徐々に年齢が上がるにつれて検索結果数も少なくなっていっています。
年齢ごとの「〇〇歳で亡くなった」と書かれる数
ここでもやはりキリ番は、検索結果数が多い傾向があります。なんでしょう。キリの良い数字なので書きやすいんですかね。
データ
グラフじゃ詳しくわからないと思うので、結果データを以下に置いておきます。
「”〇〇歳の若さで亡くな”」のフレーズ検索結果
「”〇〇歳という若さで亡くな”」のフレーズ検索結果
「”〇〇歳で亡くな”」のフレーズ検索結果
まとめ
今回調べてみてこのようなことがわかりました。
- 73歳以降だと、あまり「若くして…」と思われないようだ(そのように記事にされにくいようだ)
- キリ番で死ぬと、インパクトが強いせいか年齢とともに記事にされやすいようだ
- 若者は「〇〇歳の若さで亡くなった」というような記事にされにくいようだ
- 期待値の高い人が亡くなった時に「若くして…」と言われやすい傾向がある
僕自身の最初の予想では、平均寿命の前に亡くなると「若くして…」と思われると考えていました。日本の男女合わせた平均寿命は大体83歳です。それからすると10年も前から「若くして…」と思われないようですね。
人間いつ死ぬかは分りませんが、できれば大往生したいもんです。しかしそうではない場合、周りから「若くして…」と思われるようなら幸せなのかもしれません。
※あくまでも検索結果なので、人間の心情を正確に反映しているとは限りません。あくまで目安程度に。