8月13日の19:30から「はに丸ジャーナル」という番組をやっていました。
番組の内容は、あの「はに丸」が、ジャーナリストとして復活し、時事問題に鋭くてかわいく切れ込むという新教養バラエティーです。
僕は残念ながら、番組の途中からみたのですが、下手なバラエティー番組よりも楽しい内容に、最初から見れなかったのをひどく残念に思いました。しかし今は、良い時代になりました。NHKにはNHKオンデマンドと言うサービスがあって、見逃した番組を幾らか払って見ることができます。
で、昨晩にNHKオンデマンドではに丸ジャーナルが配信されたので改めて最初から見てみました。
はに丸ジャーナルとはどのような番組かというと、この予告動画を見てもらえれば大体わかると思います。
教育テレビの名キャラクター「はに丸」が、ジャーナリストとして復活!混迷を極める現代社会を生きるおともだちのため、社会の疑問にハニワ視点で斬り込む。急速に広まったあの“キカイ”の魔力に迫ろうと、世界的IT企業グーグルに突撃取材!話題の豪華ゲストを招くトークコーナーでは、鋭い質問の連発からバトル勃発!大人の表面的な答えは「はにゃ?」と受け流し、かわいく核心を突く。家族で楽しむ時事教養バラエティー。
番組を見て、まず最初に驚くのは、はに丸の声が、僕が子供の時と全く変わってないということ。当時は知らないで見ていたけど、はに丸の声優は「ドラゴンボールのクリリン」「ワンピースのルフィ」などでお馴染みの田中真弓さんです。実際には、多少違っているのかもしれませんが、僕には全く違和感なく、当時の「おーい!はに丸」のままのはに丸くんとして頭に飛び込んできました。
そんなはに丸が、ジャーナリストとなってGoogleに突撃取材とか、その企画だけでも面白いじゃないですか。それに加えて、はに丸のブッこんだ受け答えがキレキレで、とても面白かったのでいくつかを紹介します。
番組冒頭、ゲストの南海キャンディーズの山里さんが、はに丸について聞かれ、「はに丸は僕のヒーロー。ひんべえはいつもその隣にいてね。」とのコメントに、はに丸は「ひんべえは、(いつも)ただ横にいるだけなんだよ!わははははは!」と軽く毒づきながら始まるところに、否応無しに期待が高まります。
最初の特集は、スマートフォンに関する特集でした。現代社会において、スマホがいかに手放せないものになっているかということに触れ、「現代人を虜にするスマホの未来はどうなるのか?」ということでGoogleに突撃取材します。
Googleでは、先進的な技術や取り組みが紹介され、その中でもスマホ地図アプリの進化系であるリキッドギャラクシーが紹介されます。その場にいながら世界中を冒険しているような体験ができるということで、素晴らしいバーチャルでの海中や富士山頂をしばらく楽しみます。
そんな中でGoogle社員も、誇らしげに「こうやっていろいろな情報を楽しんだりアクセスできて、世界を旅してみたくなったりするでしょ?ほら、綺麗でしょー。」と聞かれたはに丸は、「富士山は下から見た方が綺麗だったんだね!」と容赦のない答え。これには、Google社員も苦笑いして「綺麗でしょー?眼下に広がる雲と、青々とした緑がとっても綺麗でしょ?」と返していました。それに対して、「わかった!わかった!(富士山は近くで見ると汚いけど)遠くのものが綺麗なんだね!」と即答。(括弧内はニュアンス)
その後、どうしてこんなに世界中の素晴らしい映像が見られるのか気になったはに丸は、Googleストリートビューなどのカメラが、世界中を走ったり、歩いたりして56ヶ国3000都市にものぼる映像を入手していることを教えてもらいます。
ここで、はに丸は、ある質問をGoogleの開発責任者にぶつけます。
はに丸:なんでも便利になっちゃったら、人間は怠け者になっちゃうんじゃないの?
開発責任者:自分が本当にしたいことや、人間でなくてはできないことに時間を使えるようにする。そういったための開発を続けているんだよ。
はに丸:んー、でもね。僕ね、もう十分に便利だと思うんだよね。なのにもっと便利にするの?どうしてそんなに頑張るの?
開発責任者:(苦笑)えーとね、、ん、そうだね。えーと、それでもまだ、んー、なんていうかな-、何て言おうか。難しいですねぇ。ちょっと待ってくださいね。
(ここで「しばらくお待ちください」のテロップとともに『おーい!はに丸』の主題歌)
開発責任者:例えば旅をするときって、すごい面倒くさいことが沢山あると思うんだよ。そういったことが便利に調べられるようになって、本当に旅を楽しむ時間に集中できるようになったら、世の中もっと便利になるんじゃないかな?
はに丸:(食い気味に)そうかな?でも旅はさ、その過程が楽しいんじゃないのかな?本当の喜びは苦労の中にあるんじゃないかな?と僕は思うんだけどなぁ!
開発責任者:(何か言おうとするけど言葉が出てこないので苦笑い)いや、それはその通りかもしれないね。
はに丸:その通りなの?
開発責任者:うん。誰もが、何て言おうかまあ、、(苦笑い)ちょっと待ってくださいね。
(ここで「しばらくお待ちください」のテロップとともに『おーい!はに丸』の主題歌2回目)
開発責任者:それは、僕らも開発するときにそういった「人間にとって本当に大切なものは何か?」そういったことを忘れないように開発をしていかなくちゃいけないと思っているよ。
はに丸:じゃあお兄さん、一緒に考えて行こうね!
開発責任者:是非考えよう!じゃはに丸君これからもよろしくね!
はに丸:ありがとう!頑張れよ!
(2人は握手)
その後、「でも何か一抹の寂しさが残るのはなんなんだろうか?はにゃー。」という感想を残しながらインタビューは終わります。
この、設定年齢が5、6歳児とは思えない鋭い質問に、ポスト池上彰の器を感じました。
その後、「はにワールド」というコーナーで、現実に実在するヒーローの取り組みを特集をしたり、「今話題のビッグな人に話を聞く『はにトーク』」というコーナーで、「聞く力」の著者としても知られる阿川佐和子さんと対面トークをするコーナーがありました。「聞く力」が150万部も売れた阿川さんに対して冒頭、「儲かった?ねえ儲かった?」などと、ゲス丸の一面も覗かせながら始まるインタビューも楽しいですよ。
詳しくは、NHKオンデマンド 「はに丸ジャーナル」にてお楽しみください。
番組を見終えて、本当に楽しかったです。
番組内で、普通にゲストと「はに丸(田中真弓さん)」が、会話してるんですけど、はに丸の返しが、どれをとっても素晴らしいので、「台本があって、それに沿って話をしているのかな?それにしては、台本ぽくないし…。」なんて思って見ていたんですが、田中さんのブログを見てみると、どうやらほぼフリートークらしいです。
ついにはに丸ジャーナルスタジオの模様を
ブログに出していい日がやって参りました~
ジャーナリストはに丸が、表へ飛び出し、
その模様を、ゲストの方々に報告し、話し合います!
ほとんどフリートークのはに丸です!有り得ね~~と
安西さんと笑いながらスタジオ収録も終わりました!
「いまどき売れている芸人でも、ここまで面白い返しをできる人がいるんだろうか?」と驚きつつ、とても楽しい30分でした。
この「はに丸ジャーナル」は、番組が好評なら続編もあり得るということで。
収録はこれからで、河瀬プロデューサーは「25年ぶりにニッポンに降り立ってみたら、奇妙な国になっていたというような設定にしたい」と意気込む。番組自体はパイロット版の位置づけで、反響が大きければレギュラー化の可能性もある。
またテレビで、はに丸と会えるのを楽しみにしたいと思います。
(C)NHK