先日、Serposcopeという完全無料で使える検索順位チェックツールを知りました。
僕は、これまで無料で使える順位チェックツールをいろいろと使ったことがあるのですが、その中では、ダントツに素晴らしいSEOツールだったので紹介です。
他にこういったツールとしては、「検索順位チェックツールのGRC」が有名です。
けれどSerposcopeには、GRCには無い機能もあり、しかもどれだけサイトやキーワード登録をしようとも無料で利用できるので、「まだサイト始めたばかりで有料ツールにあまりお金をかけられない方」などには、重宝するツールになるのではないかと思います。
というわけで、以下ではGRCと一部比較しつつ、Serposcopeについて紹介したいと思います。
GRCについて詳しくは以下を参照してください。
目次
Serposcopeとは
Serposcopeは、Googleの検索順位ランキングを調べることができるオープンソースの無料SEOツールです。
ローカル環境にサーバーを立ち上げて利用するタイプのツールで、Windows、Mac、Linuxで利用することができます。
詳しいインストール方法と使い方は以下。
Serposcopeの特徴として、以下のようなものが挙げられます。
- キーワードやサイトをどれだけ登録しても無料
- 同一ソフト内でパソコンとモバイルの順位チェックが可能
- グループごとにキーワードを登録できる
- サイト全体順位の変動具合をパーセンテージ化してグラフ表示
- 順位が 上昇/下降/維持 しているキーワードを分かりやすく表示
- キーワード順位変動表一覧の表示
- キーワードごとの順位変動グラフの表示(競合サイトの順位変動とを比較可能)
- キーワードのフィルタリングが可能
- GitHubにてオープンソースで開発
これだけの機能がありながら、完全無料で利用できるなんて、ただただありがたいとしか言えません。
機能について詳しくは、以下で説明したいと思います。
キーワードを無制限に登録できるのに無料
Serposcopeは、キーワード・サイトをどれだけ登録しようとも無料で利用することができます。
例えば現在僕は、515キーワードを登録していますが、全く費用はかかっていません。
僕は今回テスト的に、クレジットカードのキーワードをグループ化して220登録しています。
Serposcopeは、こんな感じでカテゴリごとにキーワードをどれだけ登録しても無料です。
例えばこれがGRCだと、無料利用でキーワードは20個まで、サイトは3つまでとなっています。パーソナルライセンスを購入したとしても、キーワードは300個までです。キーワード・サイトを無制限に登録できるビジネスライセンスにするとなると、1万円弱/年 かかります。
個人的にGRCのような有能ソフトの利用料は、ケチらずに払うべき思います。けれど、サイトを始めたてで、こういった費用を捻出できない方は、とりあえずSerposcopeを使うという選択肢もアリだと思います。
パソコンとモバイル両方の検索結果をチェック可能
Serposcopeは、同一ソフト内で、パソコンとモバイル双方の検索順位結果を表示させることができます。
GRCの場合は、GRC(パソコン順位チェック)とGRCモバイル(モバイル順位チェック)は別のソフトをインストールする必要があります。
キーワードの登録方法は以下を参照してください。
2016/07/10に公開されたバージョン2.5.1では、(僕の環境では)モバイル登録できなくなりました。登録項目はあるのでおそらく不具合だと思います。もしかしたら、次のバージョンが出るまではモバイルでのキーワード登録はできないかも。
グループごとにキーワードを登録できる
Serposcopeは、カテゴリごとにキーワードを分けて登録することができます。
以下のように、グループごとにキーワードを登録し、サイトも競合サイトとともに登録することで、他サイトの順位動向も見ることができます。
Serposcopeでは、このグループ化は必須なので、自然とキーワードなどが整理されます。
もちろんグループ機能はGRCでも利用できます。
GRCのグループ化は、後からでも変更できますし、手軽に設定できるので、使い勝手はこちらのほうが上かも。
サイト全体の順位変動具合を分かりやすく表示
Serposcopeは、サイトに登録されているキーワードの順位をトータルに集計して以下のようにグラフ化して表示してくれます。
このように表示されることで「登録キーワード全体の中で、順位トップ3は大体4分の1で、トップ10以内も含めると約半分なんだな」ということが非常に分かりやすく表示されます。
また、サイト全体のスコアをパーセンテージ化して表示してくれます。
これにより、キーワード全体の順位変動を総合的に見ることができます。
このように表示されることで、キーワード全体に大きな順位変動があった場合は一目瞭然になるかと思います。
例えば、-40%とかになったら、明らかに「これはサイトに何かあったな。手動ペナルティーか?アルゴリズムアップデートか?」と異変にすぐに気づくことができます。
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もちろん、GRCでも個々の順位変動を見れば一目瞭然とは思うのですが、Serposcopeの場合は「サイトトータルの状態がより分かりやすく表示される」といった仕様になっています。
キーワード順位の 上昇/下降/現状維持 を分けて表示
検索順位チェックで気になるのが「キーワード順位が上がっているか」「キーワード順位が下がってないか」「(1位等の高順位の)キーワードは現状維持か」ということだと思います。
Serposcopeでは、このような「上昇キーワード」、「下降キーワード」、「現状維持キーワード」が1画面内に見やすく表示されます。
このように表示されることによって、「よし!このキーワードがこんなに上がってる!」とか「うわぁ…。このキーワードめっちゃ下がった…。」とか「よしよし、このキーワードは1位のままだな。」なんて情報を手軽に取得することができます。
キーワード順位変動表一覧
もちろん以下のような、キーワード順位変動表も表示させることができます。
過去のキーワード順位変動を一覧で見ることができるので、個々のキーワードがどういった変動をしてきたのかをたどることができます。
もちろん、「キーワード」や「順位」による並び替えも可能です。
順位上昇が緑色、順位下降が赤色、順位維持が黒色と、どのような変動があったか分かりやすく表示されます。ちなみに、過去最高順位は背景が黄色で表示されます。
GRCでいうと、以下の部分です。
GRCでも十分見やすいですが、Serposcopeは視覚的に順位変動がわかりやすくなるよう工夫が施されています。
キーワードごとの順位変動グラフの表示
もちろん、個々のキーワードの詳細を見れば、変動グラフも表示されます。
そして、Serposcopeの機能として、クリック一発で「同一キーワードトップ10サイト」の順位変動グラフも表示させることができます。
もちろん、グループ化したサイトの中に競合サイトを登録しておけば、「競合サイトのキーワード順位変動」を同一グラフ内でウォッチできます。
グラフ表示に関しては、GRCの方がポイントとなる部分の順位が表示されていて見やすいかと思います。
Serposcopeの方は、「検索順位トップ10サイト」や「登録した競合サイト」の順位変動グラフを表示して比較できるという特徴があります。けれど、デフォルトの状態では、Yahoo!、Bingの検索順位変動はチェックできません。
キーワードのフィルタリング表示が可能
Serposcopeは、特定のキーワードのみを抽出することができるフィルタリング機能もついています。
フィルタリングは、「キーワード」、「デバイス」、「トップレベルドメイン(TLD)」他などで行うことができます。
かなり多くのキーワードが登録してある場合は、こういったフィルタリング機能があると目的のものを探しやすいかもしれません。
GRCのフィルタリング機能は、あらかじめキーワード等、条件を登録しておいて再利用できます。
キーワードを登録しさえしておけば、必要な時にすぐ利用できる便利な機能です。
Serposcopeのおすすめなところ
以上の点から、Serposcopeがお勧めな点をまとめると以下になります。
- 完全無料で利用できる
- 無制限にキーワードを登録できる
- 無制限にサイトを登録できる
- MacやLinuxからでも利用できる
- キーワードとサイトをセットでグループ化して登録できる
- パソコンとモバイルの検索順位を同時にチェックできる(2.5.1時点で不具合があるかも)
- サイト全体のトータルスコアをグラフ化するので視覚的にわかりやすい
- 検索順位の 上昇/下降/現状維持 ランキングを見る機能がある
- 競合サイトなどと比較してグラフ表示
- キーワードのフィルタリングも利用できる
キーワード・サイト登録無制限で無料というのは大きいです。加えて、競合サイトとの比較も容易です。
以上の点からSerposcopeは、以下のような方におすすめです。
- あまりツールにコストをかけたくない
- (無料で)キーワードとサイトを好きなだけ登録したい
- MacやLinuxから利用したい
- Googleの検索結果だけわかればよい
- 競合サイトの順位もグラフ化して比較したい
GRCは、MacやLinuxからは利用できないので、Macから利用したい場合などは、良い選択肢の一つになるかと思います。
GRCのおすすめなところ
対してGRCのおすすめなところは以下です。
- 日本語環境で利用できる
- ほぼ初期設定は必要なく簡単に最適化された順位チェックができる
- クライアントツールなので動作が軽快で使いやすい
- グループ化機能が強力(登録・解除が簡単で使い勝手が良い)
- フィルタリング機能が強力(事前に登録しておいてすぐ利用できる)
- Yahoo!やBingの検索結果も表示できる
- 一覧やグラフなどが非常に見やすい
あくまで個人的な感想ですが、使い勝手は断然GRCの方が良いかと思います。やはりクライアントツールなのでサクサク操作できます。
初期設定も「インストールしてサイトとキーワードを登録するだけ」という手軽さもあります。
これらを踏まえて、GRCは以下のような方におすすめです。
- 操作性の良いツールをサクサク使いたい
- GoogleだけではなくYahoo!やBingの検索順位もチェックしたい
- 手軽にグループを設定したい
- 手軽にフィルタリング機能を利用したい
- キーワード順位推移グラフが見やすいものを使いたい
- 日本語環境で初期設定も必要最小限で使いたい
僕の慣れもあるのかもしれませんが、使い勝手で言えば、どうしてもGRCになります。
まとめ
Serposcopeも、GRCもそれぞれに良いところがあって、どちらも素晴らしいツールだと思います。
ただ、双方のツールを比較して使ってみた上で、検索キーワードチェックツールにお金を払う余裕のある場合は、ビジネスライセンスを利用するのが最も効率が良いのは揺るがないと思います。
とはいえ、Serposcopeを今回使ってみて「無料でもここまでできるのか!」とかなり驚かされました。完全無料ツールで、ここまでのツールは他にはないのではないかと思います。
サイト Serposcope
サイト 検索順位チェックツールGRC
serposcopeをタレコミした者です。
解説記事まってました!
早速読ませてもらいました。
質問なのですが、serposcopeは順位チェックに時間がかかるようですが、GRCと比べるとどれくらい時間かかるのでしょうか?