先日兄妹と、「子供が本を読まない」という話になりました。
なんでも、家で全然本を読まないそうで。そんな話をしているうちに、ひょんなことで自分たちが昔読んでいた本の話題になりました。
で、その時「子供の時読んだ本で最も役立った本」の話になって、3人兄弟揃って役に立ったと挙げた本が、今回紹介する「まんがで学習 ことわざ事典」でした。
僕には兄と妹がいるのですが、3人とも口をそろえて言うのが、「この、ことわざ事典を読んでいたおかげで、小中学校時代、国語テストのことわざ問題で苦労した覚えがない」ということでした。
兄妹2人のテストが実際どうだったかはわかりません。けれど、とりあえず自分の記憶では、テストに出てくることわざ問題が、ことごとくこの「ことわざ事典」に出てくるもので、穴埋め問題はすぐに埋められるし、使い方もすぐに思い出せました。僕は国語が苦手だったのですが、毎回ことわざ問題が出る場合は、そこで点数を稼ぐという感じになっていました。
で、冒頭の話に戻るんですけど、「その昔読んでいたことわざ事典どこいった?」という話になって、家中を探したんですけど見つかりませんでした。どうやら、親が親戚の子供にあげたっぽいです。
けれど、兄弟が3人して「アレは良いものだった」と思い出したもので、せっかくなので甥っ子や姪っ子に機会があったら読んでもらおうと、再び買いなおすことにしました。
それで、再購入したのが以下の「まんがで学習 ことわざ事典」です。全5巻あり、1巻→5巻になるにつれて、ことわざの難易度が少しずつ上がる感じです。
本の内容としては、げんきくん一家と周りの人々のことわざ体験を、4コマ漫画で描いてあるといった感じです。漫画の雰囲気的にはサザエさんっぽい部分もあります。
本の背表紙に載っている4コマ漫画をいくつか紹介します。
「弘法にも筆のあやまり」
1つのページは、以下のような構成になっています。
- ことわざ
- ことわざを使うシチュエーションの4コマ漫画
- ことわざに対する簡単な説明
全5巻あるので、その他の背表紙の4コマ漫画も載せておきます。
「馬の耳に念仏」
「釈迦に説法」
「机上の空論」
「月にむら雲 花に風」
とこんな感じです。
漫画で読めることの利点として、「ことわざを使うシチュエーションのイメージが頭の中に植えつけられる」ということです。
このイメージづけが頭の中にできると、ことわざの短文作り問題も、頭の中のイメージを文章にするだけで点数を取れます。
ただ、4コマ漫画を見てみてわかるように、普通の娯楽漫画と比べたら、そこまで面白いものではないかもしれません。
なので普段、週刊誌に載っているような漫画を読んでいる子供は、もしかしたら読まないかもしれません。
僕の家は昔、親の教育方針で、漫画の買ってもらえない家でした。(*)
でも僕は漫画が読みたかった。で、この「ことわざ事典」なら漫画だけど頼んだら買ってもらえました。最初は別にことわざを勉強したいということは全くなく、ただ「漫画が読みたい」という不純な動機で買ってもらった本でした。
しかし、購入してからは、「家に唯一ある漫画」として読みまくりました。低学年の時、トイレなどで大をするときなど、持ち込んで読むのにもちょうどよかったです。もう何回繰り返して読んだかわからないぐらい。
その甲斐あってか、国語のテストでことわざ問題が出たときは、おいしい思いができました。
ですので、現在お子さんに漫画を買い与えている家では、あまり効果はないかもしれません。けれど、熱心に読めば必ず生きたことわざが身につくと思います。
(*後で思うと小学校のとき漫画を買ってもらえなかったのは、大正解だったと思う。僕の場合、漫画があると全く勉強しなかったと思う。現に自分の小遣いで漫画を買い出したあたりから勉強しなくなった。)
それにしても、本の値段が高くなりました。一冊1300円って。
僕は中古で購入しましたが、背表紙の値段を見ると、定価680円の時もあります。僕が読んでいた20年前と比べて値段が倍になってるんですね。しかし、それだけ値段が上がりながらも、初版から30年以上販売されているところを見ると、それなりに購入者がいて、効果もあるのだと思います。
現在、5巻すべて定価で揃えると、結構な値段になりますが、僕は中古で購入したので全5巻を送料込みで2800円で購入できました。
2800円で購入し、ちゃんと読むことで、小中と国語テストのことわざ問題が出るたび、5点、10点と拾っていけるのなら、結構安い買い物ではないかと思います。