はせおやさいさんの「ブログにためになることなんて書かなくていい」を読んでみました。
ネットで半額セールをしていて安かったのと、タイトルの「ブログにためになることなんて書かなくていい」と言うのが、僕がブログを書くときの考えに近かったからです。僕の場合は、「無理にブログにためになることを書こうとしなくていい」なので多少ニュアンスは違うかもしれませんが。
著者のはせおやさいさんは、はてなで「インターネットの備忘録」というブログを書いておられるフリーランスの主婦ブロガーです。
世の中に、個人ブログを運営されている方はたくさんいます。ブログをやっている理由として「たくさんの人に自分の意見を読んでほしい」、「ブログでお金を稼ぎたい」、「プログラムのノウハウなどを残しておきたい」などなど人それぞれあると思いますが、はせおやさいさんは、「ブログを書くことで自分を見つめ直す」ために書いているのだと感じました。
ブログを書き始めたきっかけとして、以下のように書かれています。
もともとネガティブで、マイナス思考だった自分がとても嫌いで、どうにかして嫌なところを直せないか、向き合えないか考えた結果、文字として外に出すことで、何か打開策が見えるのでは、と思ったことがきっかけでした。
本の中で著者は、ブログを通して見えてくる「自分に対する発見」をとても大切にされています。
主なものを挙げると以下のような感じ。
- 記事を残すことで、過去にどのようなことを考えていたかという昔の自分への発見
- 自分の意見を公開することで、それに寄せられるコメントから見える自分
- たくさん記事を残すことで、自分がどのようなこだわりを持っているかという意外な発見
- 自分の良いところ、悪いところ
- コメントなどで他人に否定される自分、肯定される自分
- 書くことによって整理された気持ちからの発見
このように己を知ることにおいてブログを活用されています。
これらのことを本の中ではこのように表現されています。
違う言い方をすると、「未来の自分のため」です。自分だけの攻略本を作ること。そして、最近思うのは、「ブログは遺書みたいなものだな」ということです。
僕自身も、ブログは遺書みたいなものだと思っています。僕の場合は、あまり体が強い方じゃないので、もし何かあったとき近しい人に読んでもらえたら嬉しいなという感じです。
最後に、本の中で僕の中に響いた言葉を紹介。
人を否定しないで済めば、自分も否定しないで済むんです。
これは完全に同意です。人をむやみに否定すれば、いずれそれは自分にも返ってきます。例えば、高校時代などに勉強でも学校行事でも何でもまじめにやっている人に対して「あいつ何まじめにやってるんだよ(笑)」と他人を否定したとします。すると、その言葉は次からは自分を縛ることになります。
次からいくら自分が勉強など真面目にやりたいことを見つけても、今度は自分が「あいつあんなこと言っていたのに、真面目にやってるよ」と言われる立場になります。むやみな他人への否定は、結局自分の可能性への否定にもなると思います。
あともう一つ。
その人を褒めるためには、その人自身をよく見ていないとできないのです。適当な褒め言葉は、相手に嘘だと必ず伝わってしまう。
人を上手に褒めるのは、なかなか難しいです。気心の知れた間ではない限り、適当な褒め言葉は逆に悪印象を与えてしまうこともあります。例えばどう見ても生粋の日本人に向かって「日本語ができるなんてすごいですね」なんていうと「はぁ?馬鹿にしてんの?」となると思います。
これは極端な例ですが、多かれ少なかれこのようなことはよくあります。そうならないためにも、人を褒めるにしても、何をするにしても、まずその人をよく見ようということです。
この「ブログにためになることなんて書かなくていい」という本は、紙にして44ページくらいなので大体1、2時間ぐらいで気軽に読めます。自己啓発的にブログを書きたいという人には、ヒントになることが書かれていると思います。