近頃嬉しいことに、環境制御装置(身のまわりの家電を統合的に管理する装置)に使えそうな学習リモコンが多数出てきました。
なかでも、プログラム側からいじれるようなIRKitみたいな製品も手頃な値段で入手できるようになりました。(iPhoneやiPadから家電を操作できるスマートリモコン「IRKit」のいじり倒せる具合が凄い)
僕は、もう7年くらい前から自分の身のまわりの家電を一元管理するのに学習リモコンを利用してきたので嬉しい限りです。
それで、ここいらで一つ手持ちのPCやデバイスから家電を操作出来るようになる学習リモコンをまとめておきたいと思います。
目次
グラモ iRemocon
動作環境 | iRemoconアプリ対応機種(iOS3.2〜7.0)、iRemocon2アプリ対応機種(iOS5.0以降)、Android2.1以上 |
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プログラムから利用 | 可能(Telnet) |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | https://i-remocon.com/ |
2011年5月に発売された元祖スマート学習リモコン。僕が今使っているのもこれです。当時、エアコンが登録できない学習リモコンがほとんどだった中、突如現れた新星でした。外見がオシャレなうえに、電波が届く範囲も申し分なく、拡張して電波送信部分を追加することもできます。拙作のルームリモコン Kotoshiroを使えば、Windowsからも家電を操作することができます。
最近のエアコンは、信号が長くなってきているので、エアコンの赤外線信号を登録できないことがあるかもしれませんが、そういう時はiRemoconにエアコンのリモコンが登録できなかった時に試してみたらいいことを試してみるといいかも。
追記:LANケーブルが不要なiRemocon Wi-Fiも出ました。
Pluto ステーション
動作環境 | iOS5.1以上(iOS6.0以上推奨)、Android4.0以上 |
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プログラムから利用 | 不可 |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | https://pluto.io/ |
2012年12月に発売された、スマートフォンで家電を操作出来るようにする学習リモコン。家電の赤外線信号は、Plutoのクラウド上で保管されているので、家電やメーカーを選べばすぐに使い始めることができます。エアコンの学習非対応機種でもサポートに連絡すると、サポート側から登録してくれるそうです。
IRKit
動作環境 | iOS7以降 |
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プログラムから利用 | 可能(iOS-SDK、HTTP-API) |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | http://getirkit.com/ |
2013年12月に発売されたiPhone、iPad、iPadTouch用のスマート学習リモコン。とにかく、ユーザーが自由にアプリを作ったり、WEBから操作したり、ハードウェアを拡張したり出来るようなつくりになっています。ユーザーの自由な発想で、思い思いの機能を実装出来る用に設計されています。
もちろん、普通に利用することもできます。アプリをダウンロードして、WiFiにつないで、リモコン信号を憶えさせるという3ステップで簡単に利用し始めることができます。値段も手軽にトライできそうな8000円を切る安さです。
フューチャホームコントローラ
動作環境 | 設定時にのみPC(できればWin)が必要、後は単体で動作する |
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プログラムから利用 | 可能(FHC-API、WebAPI) |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | http://rti-giken.jp/ |
2012年12月に発売されたホームコントローラー。最大の特徴は、声で家電を操作出来ることです。例えば家に帰ってきて「コンピュータ、ただいま」と言えば、部屋中の電気が点くといった操作をさせることも可能です。これを使えば通常の家電が、音声認識で操作できる「スマート家電」に変身します。
あと、やろうと思えばユーザーが自由にスクリプトを書いてカスタマイズできます。
卓上リモコンAVC300
動作環境 | Windows、WEBブラウザが使えるデバイスなら何でも |
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プログラムから利用 | 可能(UDP) |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | http://www2.ttcn.ne.jp/~nsp/Remocon.htm |
Windowsソフト以外にも、とにかくWEBブラウザの使える環境ならiPhoneでもAndroidでもガラケーでも利用できる学習リモコンです。音や、光、温度センサーがついているので、拍手の音や、部屋の明るさ、室温などをトリガーとしたプログラムを組むことも可能です。
プログラムを作る場合は、UDP接続を利用する必要があります。サンプル
BUFFALO PC用学習リモコンキット PC-OP-RS1
動作環境 | Windows |
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プログラムから利用 | 可能(PC-OP-RS1-CONTROL.DLLを利用) |
エアコン登録 | 不可 |
公式ページ | http://buffalo.jp/products/catalog/item/p/pc-op-rs1/ |
2006年8月に発売されたパソコン用学習リモコン。Windowsソフトから利用できる学習リモコンとしてはクロッサム2に次ぐくらいの走り。僕も購入して使っていたけど、リモコン信号を壁に届けるには、家電の前まで配線する必要がある。
PC-OP-RS1-CONTROL.DLLを使えば、Windowsソフトを作ることも可能。サンプル、リモコン信号解析サンプル
テクノツール なんでもIR
動作環境 | Windows |
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プログラムから利用 | 不可 |
エアコン登録 | 可能(できないものもあり) |
公式ページ | http://www.ttools.co.jp/product/hand/ircenter/ |
USBでパソコンにつないで、アプリケーションをインストールするだけで使えるWindows専用の学習リモコンです。あらかじめプリセット(リモコンの赤外線データ)が用意されているので、リモコンの登録は簡単です(プリセットがない場合は、手動で登録する必要があり)。リモコンを操作できないような障害がある方に、よく利用されています。
まとめ
いろいろ素晴らしいリモコンがありますが、部屋で使うならなるべくエアコンのリモコン信号を登録できるものを使いたいところです。
最近のエアコンのリモコンなどはカメラセンサー搭載とか、風向きがどうとかミストがどうだとか機能が豊富になったので、リモコンの赤外線信号が長くなって学習機能で登録できないものもあるかもしれません。そういった場合は、汎用のエアコンリモコンを自室のエアコンメーカーに合わせて登録すると登録できるかもしれません。(汎用のエアコンリモコンは旧型のリモコン信号を使っている。古い信号は、新しいものより信号が短く登録できる可能性が高い。ただし必ず登録できるとは限りません。)