Adobeの日本語フォント開発チームに所属する服部正貴氏が、オープンソースで開発した「Source Han Code JP」が6月4日公開されました。
僕はこれまで、Ricty系のプログラミングフォントは以下の2つを使ってきました。
今回公開された、Source Han Code JPも良さそうだったので早速使ってみました。
目次
Source Han Code JPとは
Source Han Code JP(源ノ角ゴシック Code JP)は、無料で使えるプログラミング向け OpenType フォントです。
Adobe社がオープンソースで開発しており「Source Code Pro」と「Source Han Sans JP(源ノ角ゴシック JP)」を組み合わせて作成されています。
Source Han Code JPの特徴
Source Han Code JPの特徴として以下のものが挙げられます。
- ASCII文字は「Source Code Pro」が適用されている。
- それ以外の文字には「源ノ角ゴシック」が適用されている。
- 半角文字と全角文字の横幅の比が 2:3 に調整されている。
- 文字の太さは7種類の中から選べる。
- Adobe社がオープンソースで開発している。
実際に、「SourceHanCodeJP-Normal」の表示は以下のようになります。
とても綺麗なフォントです。
プログラムなどでよく混同する1 l I(イチ エル アイ)、O 0(オー ゼロ)の区別も付けやすいです。
個人的には、「濁点・半濁点」や、「カタカナ・漢字の区別」、「全角チルダ・波ダッシュ」などは、Myricaの方が分かりやすいような気もします。ただ、そこらへんは、あまりややこしい使い方をするところではないので、そこまで気にする必要もないかもしれません。
ちなみに、「Myrica M」での表示だと以下。
「Ricty Diminished」だと以下。
Myricaや、Ricty Diminishedだと、半角:全角比が1:2になっていますが、Source Han Code JPだと、半角:全角比 が 2:3 になっているのは大きな特徴です。半角の文字数が3つに対して全角が2つなっています。
ちょっと、インデントは揃えづらいかもしれません。
さらに詳しい特徴は、以下がとても参考になると思います。
Windowsで利用する方法
Windowsでの利用方法は簡単です。
主な手順
Windowsで、利用できるようにするには、以下の2手順を行います。
- Source Han Code JPをダウンロード
- Source Han Code JPをインストール
Source Han Code JPをダウンロード
まずは、Releases · adobe-fontsから最新版のZIPファイルをダウンロードします。
「source-han-code-jp-1.002R.zip」というファイルがダウンロードされます。(1.002部分はバージョンによって変わる)
Source Han Code JPをインストール
ダウンロード終えたら解凍します。
「source-han-code-jp-1.002R → \source-han-code-jp-1.002R → OTF → SourceHanCodeJP」のように開いていくと、以下のような7つの.otfファイルが入っています。
これらのファイルを、1つ1つ開いて、「インストール」ボタンを押していけばOKです。
ただ、それだと面倒だと思うので、コントロールパネルを「コントロール パネル → デスクトップのカスタマイズ → フォント」の順番で開き、フォントファイルをまとめてドラッグ&ドロップでインストールしてもOKです。
Sublime Textでの設定方法
Sublime Textで、設定を行うには、メニューの「Preferences(基本設定) → Settings – User(基本設定 – ユーザー)」から行います。
ユーザー設定に、以下のように書くとSource Han Code JPフォントを利用できます。
//フォント名 //"font_face": "SourceHanCodeJP-ExtraLight", //"font_face": "SourceHanCodeJP-Light", "font_face": "SourceHanCodeJP-Normal", //"font_face": "SourceHanCodeJP-Regular", //"font_face": "SourceHanCodeJP-Medium", //"font_face": "SourceHanCodeJP-Bold", //"font_face": "SourceHanCodeJP-Heavy",
上から、以下の順番で「細い → 太い」の順番になっています。
- ExtraLight
- Light
- Normal
- Regular
- Medium
- Bold
- Heavy
僕は、いろいろ試した結果太さが好みだった「Normal」にしてみました。
Bracketsでの設定方法
先日から気に入って使っているBracketsでの設定方法も書いておきます。
Bracketsは、「表示」の設定から「テーマ」を選択します。
すると、「テーマ設定」ダイアログが表示されるので「フォントファミリー」の入力欄先頭に、「’SourceHanCodeJP-Normal’,」のように付け足せばOKです。
「フォントファミリー」の入力欄は、以下のような設定になります。
'SourceHanCodeJP-Normal','Myrica M',MS ゴシック, 'MS Gothic', monospace
動作確認
それぞれ7種類のフォントをSublime Textで表示させてみたら以下のようになりました。
好みの太さが選べるのは嬉しいです。
源ノ角ゴシック Code JP ExtraLight
源ノ角ゴシック Code JP Light
源ノ角ゴシック Code JP Normal
源ノ角ゴシック Code JP Regular
源ノ角ゴシック Code JP Medium
源ノ角ゴシック Code JP Bold
源ノ角ゴシック Code JP Heavy
まとめ
Ricty Diminished、Myrica、そしてSource Han Code JP(源ノ角ゴシック Code JP)と、無料で使える素晴らしいプログラミングフォントがあるのは嬉しいです。
プログラミングフォントの善し悪しは、いろいろあると思いますが、最後は完全に好みの問題になると思います。
いろいろなフォントを設定してみて、「あっ、このフォント最高」というものを探してみるのも楽しいかと思います。
>半角文字と全角文字の横幅の比が 2:3 に調整されている。
3:2 ではなくて?