扇風機って、ちょっと暑い時にそよそよと風を浴びると最高に気持ちいいです。
けれど、季節の変わり目あたりには、結構こんなことがよくあります。
扇風機を点けていると弱風でも寒い…。けれど点けないと暑い…。
僕が20年くらい使っていた古いACモーター型の扇風機だと、一番弱い風量にしても、季節によっては体が冷えてしまいます。
けれど、点けなかったら点けなかったで部屋の空気が回らないので、だんだん暑くなってきます。
で、いつも結局こうなります。
もうどうすりゃいいんだ…
いつもは、点けたり消したりを繰り返していたんですが、流石にこれが続くとかなり面倒くさいです。
なので僕は、常々次のように思っていました。
ものすごく弱い風を作り出せる扇風機があればいいのに…
で、今年の季節の変わり目に、これまでの鬱憤がマックスになってしまい、本気で解決方法を探ってみました。
目次
DCモーターの扇風機がいいらしい
リサーチした結果、何でも「DCモーター扇風機」がいいんだとか。
DCモーター扇風機は直流で羽を回します。通常のACモーター(交流)扇風機と比較して、プラスとマイナスが入れ替わることがないので、細かく安定した回転を設定できる。
僕が20年も古い扇風機を使い続けている間に、こんな「DCモーター式扇風機」なるものが出ていたのか!!
ということで、早速DCモーターの扇風機選定を開始しました。
DCモーター扇風機を選ぶ過程
DCモーター扇風機を買おう!
となってからネット上で様々な扇風機を見比べました。
でも結局候補は1つだけになりました。
その選んだ扇風機が、パナソニックのこちらの扇風機。
この扇風機を購入する決め手となった機能がこちら。
- 心地よいと感じる自然のリズムを再現した1/fゆらぎ機能(リズム風)
- 風量を8段階に設定できて最弱のものはかなりの微風
- 弱い風にして首振りにしても音も非常に静か
- 左右の首振りだけではなく上下にも首ふり出来る(空気の撹拌用)
その他にも目玉機能はあったものの、僕は主にこの4つの機能が気に入りました。
これら4つの機能を組み合わせれば静かかつ超微風を室内に作り出せるじゃん!
という理由で。
これらの機能を兼ね備えた扇風機はパナソニックのものしかなかった。
ただ、上に挙げた機能は、パンフレットにも書かれているようなカタログ上のスペックです。
なので、本当に書かれている通りの機能があるかは実物を見てみるしかありません。
しかしながら、僕は車椅子生活で実店舗に見に行くこともちょっとできません。
ですので、「値は張るけど思い通りにならなかったら諦めるしかない」という覚悟を決めて、実物をネットで購入して確かめてみることにしました。
実際に購入したパナソニックDCモーター扇風機
で、Amazonで注文し届いた扇風機がこちら。
中に入っていた部品のすべてがこちら。
右上から。
- 前ガード
- 後ガード
- リモコン
- リモコンホルダー
- 扇風機本体
- 扇風機の羽
- 扇風機の土台
- ACアダプター(電源)
- 取り扱い説明書
各部分のメインパーツ
この扇風機のメインパーツをいくつか見てみます。
本体モーター
こちらがモーター部分。ナノイーはモーターの上部から出ています。
この、機種はパナソニック製だけに「ナノイーつき(高価)」と「ナノイーなし(安価)」がありました。
僕は、あまりナノイーというものに必要性は感じていなかったのですが、「これまで使ったことがないのに不要と判断するのはいかがなものか」と考え「ナノイーつき」のものを購入しました。
で結果的に、「ナノイーなし」のもので十分かと思います。理由は後で書きます。
扇風機の羽
羽はこちら。
羽根全体を流線型デザインにすることで、羽根の中心を効率的に活用して風を集める「なめらか気流7枚羽根」でできています。
空気抵抗を減らすことで、風速の変動幅が小さく、バランスのとれたなめらかな風を産み出すんだとか。
確かに動作させてみると、気流はなめらかで静か。
状態表示パネル
扇風機の現在の状態を表示するパネルがこちら。
それぞれ、どんな機能があるかは、以下を見れば一目瞭然かと思われます。
やっぱり、次に挙げるような機能は他社の扇風機にはあまりない機能です。
- 1/fゆらぎ(他でもリズム風ならあるけど)
- 上下首振り
- 温度センサー運転
- ナノイー(必要かどうかは別として)
操作パネル部分
操作パネルはこんな感じ。
チャイルドロックもしっかりあります。ぐうたらな人向けなのか、足でのスイッチ操作もしやすいようになっています。
家の者も最早、誰1人として手で操作しようとしません。
各ボタンに対する機能はこちら。
リモコン
リモコンは、操作する上で一番重要なパーツかもしれません。
見ただけでどんな機能なのかが分かりやすい配列になっています。
そして、このリモコンは赤外線式なので学習リモコンに登録して利用することも可能です。
僕は「リモコンを学習リモコンに登録して統合的に管理したい派」なので、ここは重要。
これに関しては、購入前にパナソニックのサポートに以下のように質問して確認しました。
現在パナソニックDCモーター扇風機の「F-CR339」の購入を考えています。
そこで質問なんですが、「F-CR339」のリモコンは、赤外線式でしょうか。それとも無線式でしょうか。
結果、このような丁寧な回答をいただきました。
パナソニックお客様ご相談センターの〇〇と申します。
平素は弊社商品をご愛顧賜りまして、誠にありがとうございます。
また、このたびは弊社「F-CR339」をご検討賜り、重ねて御礼申し上げます。お問い合わせの内容につきまして、下記のとおりご回答申し上げます。
「F-CR339」のリモコンの方式は、赤外線式でございます。
※現行はすべて赤外線式です。簡単ではございますが、お問い合わせのご回答とさせていただきます。
その他ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
是非とも、ご購入を賜りますよう、ご検討をお願い申し上げます。
これを見た直後、購入を決断しました。
僕の場合は、以下のiRemoconに登録して利用しているのですが、すべて問題なくスパスパ登録できました。
組み立て後の完成形
全てを組み立てた後の完成形はこんな感じになります。
背景がショボイのでそうは見えないかもしれませんが、結構高級感があります。
パナソニックDCモーター扇風機のメリット
今回購入し、約1ヶ月ほど試用してみて感じた利点の紹介です。
まずはメリットを箇条書き。
- 8段階ある風量のうち4くらいまではかなり静か
- 左右の首振りも静か(ACモーター機ではうるさく感じる)
- もちろん上下首振りもスムーズで静か
- 1/fゆらぎ機能も静か(ACモーター機ではこういったリズム風が一番うるさい)
- 風量を8段階で細かく設定できて現在の体の状態に合わせやすい
- 弱い風にすると本当に肌を撫でる程度で寒くない
- 自動温度センサー運転機能が明け方などに便利
- だんだん風が弱くなっていくおやすみモードも寝るときに地味に便利
- DCモーターなので電気代が安い
- リモコンが赤外線式なので学習リモコンに登録できる
以下でもう少し詳しくメリットを説明します。
DCモーターはとにかく静か
これまで、普通の(ACモーター型)扇風機を使ってきた身としては、まぁーーーー音が静かです。
普通に羽を回しているときはもとより、首振りをさせても、リズム風(1/fゆらぎ)にしようとも、静音性がハンパない。さすが高級扇風機。
以前のACモーター扇風機で首ふりをすると
ヴゥヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ………
という音が常にしていました。
また、リズム風にしようものなら
ヴゥーーーーーーン、ヴゥーーーーーーン、ヴゥーーーーーーン、ヴゥーーーーーーン、ヴゥーーーーーーン………
といったようなさらにうるさい音が。
けれど、今回購入したDCモーター扇風機は、「えっ!動いてたの!?」というくらい、すまし顔で風を送り出している感じです。
正直、弱風運転だと音がしないので、電源が切れているのかと思ってしまうレベル。
自分に合った風量を設定できる
今回購入した扇風機は、8段階の風量調整ができます。
以前持っていたACモーターの扇風機だと3段階しかありませんでした。
3段階だと、こんな不満もありました。
1と2の間の風量だったらいいのに…
1よりも弱い風がないんだろうか…点けると寒い…
今回購入したDCモーター扇風機は、これを完全に解消してくれています。
8段階風量があれば、現在の自分に適切な風量が見つかります。というか、風量が8段階以上になっても、違いはわからないと思います。
そして「弱い風を作り出せる」というのは本当にありがたい。
季節の変わり目は、ACモーター扇風機だと一番弱い風でも寒い。そして、点けないと暑い。このジレンマは、DCモーター扇風機の弱風でほぼ解決できるかと思います。
自動温度センサー運転機能が夜に便利
僕は、夜によく扇風機を点けっ放しで寝てしまいます。
そうすると、明け方寒くて体調崩すということが多々あります。
タイマー機能もあるにはあるのですが、設定したタイマー時間内に眠れなくて、「またタイマーセットし直す」なんてことも結構あったりで地味に面倒です。
しかし今回購入したパナソニック扇風機には、「温度センサー運転」があります。
「温度センサー運転」とは、暑くなったら風量を上げて、涼しくなりすぎたら風量下げたり運転停止にしてくれる機能です。
これにしておけば手動で風量を小まめに変更する必要なく、室温によって適切な風を送ってくれるようになります。
これにすると、ほんとーーーに楽。
「部屋の中が暑いな」という状態になったら勝手に風量を上げてくれますし、「ちょっと涼しくなってきたな」となったら、風量を下げて最終的には停止してくれます。
なので、明け方の涼しい時期には、扇風機も停止していてくれるので、「明け方寒いのに扇風機が点いていて体を冷やす」という事案を大幅に減らすことができます。
おやすみモードで寝るのもアリ
「温度センサー運転」というのもありますが、寝る前には「おやすみモード」というのも寝つきやすいと思います。
この「おやすみモード」にすると、例えば風量を6で寝たとしたら時間が経過するごとに徐々に風量を下げていってくれます。そして、最終的には最弱の風量にしてくれます。
DCモーターなので省エネ
DCモーター扇風機の大きなメリットとして、「電気代が安い」というのもあると思います。
DCモーターはゆっくり羽根を回しながら風を作るので、消費電力は最小でわずか2Wです。
リモコンが赤外線式なので学習リモコンに登録できる
僕は、部屋の電化製品のリモコンはすべて一元管理して統合的に操作したい派です。
なので、赤外線リモコンであることは必須。
今回購入したパナソニック扇風機(F-CR339)も何の問題もなく以下の学習リモコンに登録できました。
iRemoconは、自前でソフトを作ることが出来るので、パソコンから今回購入した扇風機も操作できるようになりました。
パナソニックDCモーター扇風機のデメリット
もちろん、メリットもあればデメリットもあります。
僕が今回使ってみて思ったのがこちら。
- 値段が高い
- ナノイーは特に必要なかった
- 風量を大きくするとそれなりに音もうるさい
- 左右の首振りモードが使いづらい
- 羽のシールは剥がせるようにしておいて欲しい
- ACモーターほどのパワーはない
以下で詳しく説明します。
値段が高い
DCモーターの扇風機は、ACモーター型と比較して、微妙な風量設定も可能だし、静かだし、省エネだしでいいことばかりです。
けれど、最大の難点は「値段が高い」ということです。
普通のACモーター型扇風機の2倍、もしくはそれ以上するものがザラにあります。
なので、「ACモーターにするかDCモーターにするか」の判断は「高い値段を払ってもDCモーターの性能が必要になるか?」という判断になると思います。
ナノイーは特に必要なかった
僕はこれまで、ナノイーというものは使ったことがありませんでした。そして特に必要ないと思っていました。
けれど今回、「使ったこともないのに必要ないと判断するのはいかがなものか」と考え、一度使ってみるために「ナノイー機能付きの扇風機」を購入しました。
ちなみにパナソニック曰く、ナノイーの効果には以下のようなものがあるそうです。
- 花粉の抑制
- ペットなどのアレル物質を抑制
- 脱臭効果
- カビ抑制効果
- 菌やウィルスを除菌、抑制
- PM2.5に含まれるとされる有害物質を分解・抑制
- 肌に潤い、髪にまとまり
- 肌水分量は、湿度20%アップと同じ効果
紹介されている効果は素晴らしいのですが、僕は本当に効果を実感するまでには至らなかったです。
実際に扇風機のナノイー機能をつけても、音のするものでもないし、匂いのするものでもないし体感は全く変わりません(※逆に、体感できるのも怖いですが)。
なので、動作的にも体感できないし、効果もほぼほぼ体感できるものではないと思います。
ですので、扇風機機能のみを求めるのであれば、ナノイーをつけないほうが値段はかなり安くなるので、不要かと思います。扇風機は、点けているときしか動作しないですし。
高い金を出してまで必要なものとは思えなかったです。
どうしても必要なのであれば、わざわざ扇風機に取り付けるまでもなく、ナノイー発生器で良いのではないかと思います。
風量を大きくするとそれなりに音もうるさい
これまで、「DCモーター扇風機は静か」と書いてきました。
それは実際その通りで、風量が小さい時は「本当に点いているのか?」とわからなくなるくらいに静かです。
けれど、DCモーター扇風機であっても、風量を大きくすればそれなりに大きな音が出ます(ACモーターほどではないけど)。
なので、以下のように考えて購入するのであればやめたほうが良いかと思います。
DCモーター扇風機なので、どんなに風を強くしても静かなんでしょ?
最大風量にしたら、普通に風切り音がうるさいです。
左右の首振りモードが使いづらい
あと個人的に思ったのが、首振りモードが、何段階かあるのがちょっと面倒くさいです。
通常の扇風機であれば、首振りモードをオン・オフでトグル式に切り替えられます。
リモコンで1回ボタンを押すと首振りになり、もう1回押せば切れるという分かりやすさです。
けれど、今回購入した扇風機は首振りモードが3段階もあります。
一度首振りモードをオンにすると、以下のようになります。
そして、首振りモードをオフにしようと思っても、以下の75°、
90°の過程を経て
ようやくオフになります。
これが地味に面倒くさいです。
リモコンで、扇風機の向きを良い方向に合わせようとしても、この手順を踏む必要があるので、思った方向とズレてしまうなんてことも稀にあります。
慣れればそうでもないのかもしれませんが。
羽のシールは手軽に剥がせるようにしておいて欲しい
あと、本当にちょっとしたことなんですが、子供が指を差し込まないようにするための注意書きのシールがあります。
これ、扇風機を回すとクルクル回って目ざわりなんですよね…。
これ本当に必要なんだろうか。
僕の家の場合、この注意書きがわかる子は指を入れませんし、1、2歳までの図柄の意味がわからない子にとっては、貼ってある意味がないですし。
こういうのは、親が教えるべきことなのかなと。
ただ数歩譲って、注意喚起のために貼ってあるのは良いとします。
けれど、せめて簡単にはがせるシールにして欲しいです。これって結構剥がすのが面倒な(薄皮が残る)シールで、剥がすのに一苦労します。
この扇風機を使っている部屋に子供が来ることはないので、出来れば必要ない人には手軽に剥がせるようにしておいて欲しいです。
ACモーターほどのパワーはない
今回、DCとACモーター扇風機両方を使ってみて思ったのですが、強力な風を作り出すのであれば、やはり「ACモーター扇風機に分がある」と思いました。
明らかに、「DCモーターの最強風量」より、「ACモーターの最強風量」が強く感じます。
なので、「強い風を作りたい」という購入用途であれば、音はうるさいですが「ACモーター式」を購入することをおすすめします。
今回僕の購入目的としては、「静かで弱い風を作り出したい」ということだったので、パワー的な難点は正直あまり感じていません。
まとめ
僕は、麗らかな春の日に外に出て日向ぼっこするのが大好きです。
春の風って本当に気持ちいいんですよね。
そよそよっと肌を撫でるように吹いたり、時にちょっと強めの風が吹いたり、はたまた逆方向からそよいでみたり、自然風のリズムは最高に気持ち良い。
その経験から「部屋でも自然風を」ということで、今回「1/fゆらぎ」のリズムを生み出せるというパナソニック扇風機を購入した次第です。
実際、パナソニック扇風機で以下のようなことができます。
- 自然風に似たリズム風を作れる
- 上下左右に首振りできるので対流によりいろんな角度から風が吹く
- 本当にそよ風のような小さな風を作れる
もちろん、「麗らかな春の日の風」を完璧に再現できるものではないかもしれません。
けれども、設定次第でかなり近づけることはできるかと思います。
もちろん実際の「春の風」と比べて5、60%の完成度くらいでしょうか。
「少ない」と思われるかもしれません。けれど、あの「最高に気持ち良い春風」を50%も再現できるのであれば、「凄い」という言葉しか僕にはありません。
以前使っていた扇風機なんかは「人工感MAXの味気ない風」が「ヴヴヴヴーーン…」とこっちに届くだけのものだったので。
それだけ自然の風は偉大ということで。
ということで少しでも「柔らかな自然の風」を求めるのであれば「パナソニックDCモーター扇風機」という選択は断然アリだと思います。
ナノイー不要なら、なし版の方が安くておすすめ(※こちらは機能も少し劣ります)。