以前、確定申告の帳簿づけのために「MFクラウド確定申告」を使いました。
この会計ソフトが、無料!使いやすい!高機能!と三拍子そろった素晴らしいものでした。
ただ、上記の会計ソフトには、家計簿も含めた資産管理機能はありません。主に確定申告などで必要な書類を作るためのソフトです。
けれど、資産管理なら同じところが運営している「マネーフォワード」があります。以前から、このサービスがあるのは知っていたのですが、先日時間に余裕があったので、登録して使ってみました。
すると、こちらも無料!使いやすい!高機能!と三拍子そろったナイスなソフトだったので、利用時の感想を書きたいと思います。
目次
マネーフォワードとは
マネーフォワードは、家庭の収入・支出・資産の管理を、ほぼ全自動でしてくれる家計簿・資産管理ソフトです。
基本無料で、一般家庭の資産管理に必要な機能は、すべてそろっていると言っていいと思います。
あらゆる、お金に関する情報をマネーフォワード1つに集約してまとめてくれます。
例えば、こんなふうに現金と株式の割合の推移を、わかりやすくグラフ化してくれます。
複数の、銀行、証券会社であっても登録してしまえば、まとめて表示してくれるので大助かりです。
以前僕は、エクセルなどに打ち込んで全体の管理していたんですが、そういった手間は必要無くなりました。
マネーフォワードの料金プラン
基本無料と書きましたが、マネーフォワードの料金プランは、以下のようになっています。
無料会員 | プレミアム会員 | |
---|---|---|
利用料金 | 無料 | 500円/月 |
データの閲覧期間 | 1年前まで | 無期限 |
金融機関連携数 | 10件まで | 制限なし |
各金融機関のデータ一括再取得 | × | ○ |
グループの作成 | 1つまで | 複数可能 |
お金のコンサル団 | × | ○ |
未来シミュレーター「よそQ」 | × | ○ |
マンスリーレポート | × | ○ |
プレミアムデータバックアップ保証サービス | × | ○ |
プレミアムサポート | × | ○ |
サービス継続性保証(SLA) | × | ○ |
スマホアプリの広告表示 | あり | なし |
CSVダウンロード | ✕ | ◯ |
データの保存期間が1年だけなのと、自動取得できる金融機関が10個までとなっていること以外は、資産管理に必要な機能は、不便なく利用できます。
僕は、普段利用している「銀行×2」、「証券会社×2」、「クレジットカード×2」、「Amazon」、「楽天」を登録しても、まだ8つにしかならず、まだ2つ登録できる余裕があります。
マネーフォワードでは現在、登録可能な金融機関は2600社以上もありますが、個人が利用する金融機関などはたかが知れています。なので、普段利用している機関が10以下の場合は、資産管理機能をほぼ無料で利用できます。
関連金融機関が10を超えるような方の場合は、月500円程度なら余裕で払えるのではないでしょうか。というか、大量の金融機関アカウントを保有している人にこそ、このツールはより有用な気がします。
ということで以下では、マネーフォワードに関して便利だった点を挙げていきたいと思います。
登録が簡単
まず、この手の資産管理ソフトは、登録過程が面倒だと、利用する気すら起きません。
その点、マネーフォワードは登録が簡単でした。僕がやったことといえば、以下のことだけ。
- マネーフォワードのアカウントを取得する
- 金融機関のアカウントを登録する
たったこれだけで、資産管理ソフトが使い始められます。
マネーフォワードのアカウント登録
マネーフォワード自体への登録は、メールとパスワードを登録するタイプのアカウント登録方法なので、1分ほどで登録を終えることができます。
Facebook、Google、Yahoo!のアカウントを持っていれば、もっと簡単に登録することができます。
各種金融機関の登録
アカウントを作成してログインすれば、次は金融機関を登録するだけです。
トップページなどにある金融機関の「新規登録」ボタンを押せば金融機関を登録できます。
新生銀行の登録例
僕の場合は、新生銀行を利用しているので、「新生銀行」と入力して検索します。
すると、キーワードに関連した金融機関がサジェストされるので、連携したいものを選択します。
新生銀行の場合は、セキュリティーカード不要で口座情報を登録し、取引情報を取得することができます。
マネーフォワードの場合、セキュリティーカード登録が不要なので、万が一今回の口座情報が、どこかに漏れたとしても、セキュリティカード情報がありません。ゆえに、第三者に自分の新生銀行口座にログインされる可能性は限りなく低いです。
SBI証券の登録例
その他に、証券会社などに登録するときも、「取引パスワード」を入力する必要はないので、第三者に勝手に取引をされることも防げます。
Amazonの登録例
Amazonや、楽天のようなショッピングサイトも登録できます。これで手軽にネットでの支出を自動計算してもらうことも可能です。
セキュリティー体制
先程、万が一情報が漏れたらと書きましたが、そういったことがないようにマネーフォワードの安心のセキュリティー体制には、詳しくセキュリティについての説明が記してあります。
金融機関と同レベルのセキュリティーを施しているようで、以下のようなことが詳しく書いてあります。
- 256 bit SSL暗号化通信を採用
- データは全て暗号化
- 個人情報は預からない
ただ、僕程度のプログラム知識&開示してある情報では、深いことまではわかりません。
それよりも、マネックスベンチャーズや三菱UFJキャピタルのような大手金融機関から出資を受けているということのほうが、安心感を得ることができます。
何かあったら、ここらへんがケツを持ってくるのではないのかという安心感というか何というか。とりあえず、先方に非がある小規模な情報漏洩による被害なら、補償してくれるのではと思います。(大規模なものになると、どうなるか分かりませんが、そもそも、そういうのを心配するなら、こういったクラウド上のサービスに登録するのは避けた方が良いと思います。)
あと、ログインパスワードが100文字まで登録できるというのも、並々ならぬセキュリティー強化への意欲を感じます。
こんな長いパスワードを設定できるサービスは、マネーフォワード系のサービスぐらいしか知りません。
資産の状態が分かりやすい
僕が、マネーフォワードに登録して、最も良かったのは、資産の状態がグラフ化されて一目瞭然ということです。
資産の内訳
以下のように、グラフと資産の内訳が視覚的に表示されるので自分の資産の状態を把握しやすいです。
僕の場合は、預金・現金と、株式(現物)と、ポイントしか保有していないので上記のようなグラフになります。
けれど、マネーフォワードでは、以下のような資産も個別に自動分類して表示させることができます。
- 預金・現金
- 株式(現物)
- 株式(信用)
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物オプション
- 保険
- 不動産
- 年金
- ポイント
- その他の資産(自動車とか宝石とか)
資産の推移
また、これらの資産状況の推移(負債の推移)をグラフで見ることもできます。
株などを保有している場合は、日々の時価総額を取得してグラフに反映してくれます。チャイナショックで、株式が結構目減りしたなんてこともわかりやすいかと思います。
ポートフォリオが分散しているものだと、以下のように表示されます。
バランスシート
会社の決算書のような、バランスシートから負債と純資産の割合を見ることもできます。
登録する金融機関が10個以内なら、こういった資産管理機能は、すべて無料で利用できます。
家計簿機能も充実
資産管理機能も素晴らしいですが、家計簿機能も充実しています。
カレンダー収支
以下のようなカレンダー機能で、日々の収支を把握することができます。
だいたい数字を見ただけで、「〇〇日ちゃんと振り込まれているな」とかがわかります。
支出グラフ
支出などを見ると、どんなものを購入したかが一目瞭然です。
驚きなのは、こういった品目のカテゴライズは、ほぼすべて全自動で行ってくれます。
例えば、Amazonでトランクスを購入したら「衣類」に勝手に分類されていますし、生協でお菓子などを購入したら「食料品」として自動で分類されます。
これが、めちゃくちゃ楽です。
支出の衝突を自動調整
また、Amazonで購入したのと、カード支払いがぶつかった時は、自動的にカードの方を計算対象から外して集計してくれます。
上記の支出なんて、Amazonギフトカードの利用込みで集計されています。正直ここまで賢く分類してくれるとは思っていませんでした。
月次収支の推移
月次収支の推移も、こんなにわかりやすく綺麗な色付きでグラフ化されます。
月次の収支内訳も詳しく表で見ることができます。
「今月○○に金使いすぎたわ…」「今月は〇〇の節約ができた!」みたいなことも簡単に分析できます。
まとめ
僕が便利に感じたマネーフォワードの主な機能はこんな感じです。
資産管理機能と、家計簿機能だけでも、一個人には十分すぎるくらいの機能です。
それに加えて、無料で資産の見通しを試算してくれたり、簡易的な資産の診断をしてもらうなんてこともできます。
僕の場合は、親の持ち家に住んでいて、ローンがないので上記のようなグラフになっていますが、家や車のローンがある場合は、完済時期などもシミュレートすることができます。
そんなわけで、「自分の資産を正確に把握したい」、「現金・預金以外の金融資産の状況をグラフ化してわかりやすく表示したい」なんて時には、かなり威力を発揮するツールだと思います。
とりあえず、金融機関10個までなら無料なので、登録しておいて、資産情報を自動取得させておくだけでも良いかもしれません。資産の状況が時系列で、とてもわかりやすくなります。
サイト マネーフォワード
マネーフォワードの資産管理ソフト(株の売買損益管理)の無料版を試しに使ってみたい。