僕は複数サイトを運営しており、mixhostと、カラフルボックスサーバー双方とも利用しています。
双方のサーバーとも、最新技術を積極的に取り入れていく、発展型のレンタルサーバです。
サービス提供はmixhostの方が先発です。しかし双方、使ってみた感じカラフルボックスは同じサーバーシステムを取り入れている模様。
そのせいか、性能やインターフェースが似ており、いわば双子のようなレンタルサーバーのように僕には見えます(※運営会社は違います)。
WordPressで個人サイト運営を行うのであれば、正直どちらを使っても良いパフォーマンスを得られると思います。
けれど、似た使用感のレンタルサーバーと言えど、双方違うサーバーであるのには間違いありません。いろいろ調べてみると、違う部分も見えてきます。
そういった違いを見比べるために、一覧表を作成してみました。
双方サーバーは「何が、どう違うのか?」が分かりやすくなっているかと思います。
目次
サーバースペック比較表
それぞれサーバーの最安の同価格帯プランで比較します。
mixhostは「スタンダード」プラン。カラフルボックスの「BOX2」プランでの比較になります。
価格はすべて税込料金として表示しています。
色別評価の違いは以下のようになっています。
- 緑色:勝(まさ)っている
- 黒色:変わらない
- 赤色:明らかに劣っている
mixhost スタンダード | カラフルボックス BOX2 | |
---|---|---|
運営歴 | 8年 | 6年 |
初期費用 | 0円 | 0円(3ヶ月契約以上) |
月額料金(1年契約) | 1,650円 | 1,166円 |
月額料金(3年契約) | 1,320円 | 968円 |
無料お試し期間 | 30日(※無料でなく返金保証) | 30日間 |
商用利用 | ○ | ○ |
再販 | ○ | ○ |
リージョン選択 | × | ○(東京・大阪) |
アダルトサイト | ○ | ○ |
出会い系サイト | ○ | ○ |
プランアップグレード | 即時 | 即時 |
プランダウングレード | 不可 | 即時(差額は返金) |
最上位プラン能力 | スペックアップ可能。 超大規模サイトでも運用可能。 | スペックアップ可能。 超大規模サイトでも運用可能。 |
サーバー引っ越し オプション (SSLサイト移転) | 移行ツール有(無料) 移転代行:10,890円 | 移行ツール有(無料) 移転代行:14,080円 |
支払方法 | クレジットカード PayPal 銀行振込 チャージ払い | クレジットカード 銀行振込 チャージ払い(ドメインも対応) |
サーバーソフト | LiteSpeed | LiteSpeed |
HTTP/2 | ○ | ○ |
HTTP/3 | ○ | ○ |
QUIC (新高速化技術) | ○ | ○ |
KUSANAGI (WP高速化) | × | × |
使用ディスク | SSD | SSD |
ディスク容量 | 300GB | 300GB |
CPU | 6コア | 6コア |
メモリー | 8GB | 8GB |
転送量目安 | 無制限 | 無制限 |
RAID構成 | RAID 10 | RAID 10 |
自動DBバックアップ | 14日分 ※自動復元機能あり | 14日分 ※自動復元機能あり |
自動ファイルバックアップ | 14日分 ※要手動復元 | 14日分 ※自動復元機能あり |
バックアップ 復元 | 無料 ※要ファイル手動復元 | 無料 ※自動復元機能あり |
遠隔バックアップ | ○(東京 or 北海道) | ○(東京 or 大阪) |
ドメイン取得 | 同一サービス | 同一サービス |
ドメイン料金 | 1つ無料 | 1つ無料 |
マルチドメイン | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 |
MySQL | 無制限(MariaDB) | 無制限(MariaDB) |
MySQL管理ツール | phpMyAdmin | phpMyAdmin |
SQLite | ○ | ○ |
PostgreSQL | × | × |
独自SSL | ○ | ○ |
無料SSL | ○ | ○ |
管理パネル | cPanel | cPanel |
CPU使用率表示 | ○ | ○ |
メモリー使用率表示 | ○ | ○ |
ディスク使用量表示 | ○ | ○ |
転送量表示 | ○ | ○ |
オリジナルCGI利用 | ○ | ○ |
SSI利用 | ○ | ○ |
PHP | 8.1、7.4、5.6 | 8.0、7.4、5.6 |
Ruby | × | 2.5、1.9 |
Python | 2.7 | 3.6、2.7 |
Perl | 5.16 | 5.16 |
Cron | ○ | ○ |
SSH利用 | ○ | ○ |
FTP利用 | ○ | ○ |
FTP追加アカウント | 無制限 | 無制限 |
ファイルマネージャー | ○ | ○ |
.htaccess編集 | ○ | ○ |
WEBフォント利用機能 | × | × |
メールアカウント | 無制限 | 無制限 |
メーリングリスト | ○ | ○ |
メールマガジン | × | × |
メール転送 | ○ | ○ |
メール自動返信 | ○ | ○ |
WEBメール | ○ | ○ |
メールボックス容量設定 | ○ | ○ |
アンチウィルス | ○ | ○ |
スパムフィルター | ○ | ○ |
メール暗号化 | ○ | ○ |
簡単インストール | ○ | ○ |
サポート | メール | メール、個別フォーラム、ライブチャット、電話(上位プラン) |
サポート対応 | 良い | 良い |
mixhostの強み
比較してみた結果、mixhostの強みはこちら。
- 常に新しいことに挑戦(LiteSpeedサーバーも日本初導入)
- 3ヶ月未満の契約でも初期費用が無料
- データセンターの場所が北海道と2000km以上も離れた場所にあり災害に強い
- 2016年7月から運用を開始し、それなりの運用実績がある
- 既に多数の顧客を抱えている
双方とも、非常によく似たサーバーなので、mixhostの優位性はこんな感じでしょうか。
mixhostは、運営開始当初こそ大きなサーバーダウンがあり、しばらく稀に接続が切れたり不安定な部分もありましたが、ここ1年以上、僕の環境では非常に快適に動作しています。
僕が利用し始めた頃は、まだ始まったばかりのサーバーだったので、大きなトラブルもありましたが、それを乗り越えて現在は安定運営時期に入っていると思います(トラブル対応も個人的には良かった)。
サイト mixhost
mixhostでサイト運営を開始する方法はこちら。
カラフルボックスの強み
mixhostと比較して、カラフルボックスの方が優れていると思う点はこちら。
- 最安プランが月額528円(税込)からと安い
- 同じスペック帯でも料金が安い
- プランのダウングレードが可能
- 無料お試し期間が長い(mixhostは返金保証)
- 東京と大阪からリージョン(データ保存場所)を選べる
- ファイルバックアップから自動復元機能がある(DB自動復元機能なら双方ある)
- チケット(個別フォーラム)・ライブチャット・電話(上位プラン)でサポートを受けられる
安いプランがある
カラフルボックスの最大の特徴は、最安プラン価格が安いので、コストを抑えてサイト運営を始められるところです。
mixhostも以前同価格帯(500円前後)の格安プランもあったのですが、2018年5月25日にサービス改定で無くなった経緯があります。
おそらく、格安プランは、最も利益率の低い部分だったのでしょう。
けれど、カラフルボックスは、その格安プランをあえて導入しサービスを開始しました。
おそらく、「サイトは始めたいけど月額1,000円近くは高い。出来れば月額ワンコインぐらいで始めたい」というライトユーザーの取り込みを狙っての導入かと思われます。
無料お試し期間が30日と長い
カラフルボックスの無料体験期間は30日と非常に長いです(※mixhostも30日だけど試用期間ではなく返金保証期間)。
この試用期間の長さは、日本のレンタルサーバー業界でも随一です。
このおかげで、存分にサーバー動作を確認することが可能になっています。
この無料お試し期間30日も、以前mixhostは2018年5月25日まで行っていました。しかし、「無料体験」から「返金保証」に変更されました。
おそらくmixhostの場合、30日間も試用期間があると契約を忘れてしまったり、心変わりしてしまったりで解約率が高かったんだと推測します(※あくまで推測です)。
それでもあえてカラフルボックスが「無料お試し期間30日」と銘打って現在も行うのは、サービスへの自信の表れかと。やはりこれだけ試用期間があるサーバーは他にないのでインパクトもあります。
リージョンを選択できる
カラフルボックスを触ってみて驚いたのが、契約時にリージョン選択が出来ることです。
リージョンとは、地理的に独立したサーバーの設置エリア(データセンター)のことを指します。簡単に言うと、サイトデータの置き場所・取り出し場所といった感じでしょうか。
カラフルボックスの場合、「東日本リージョン(東京)」と「西日本リージョン(大阪)」から選択することが可能です。
これは、基本的にリージョンが近いと、物理的な距離も近いので、接続時間も極わずかではありますが短くなります(通信状態によっても変わりますが一般論として)。
なので、日本全国に向けたサイトであれば、人口が多い「東日本(東京)」にリージョンを設置した方が接続時間は短くなる傾向にあります。
なので一般的なサイトであれば、東日本リージョンを選べばよいでしょう。
けれど、関西などの地域密着型サイトを運営している場合は、見込み読者が「西日本(大阪)」の人が多いかと思います。
そういった場合は、「西日本リージョン(大阪)」を選ぶことで、読者に対して接続速度のパフォーマンスが上がることになります。
この東西のリージョンが選べる格安レンタルサーバーは、今のところないのではないかと思います(以前mixhostが日本とアメリカで選べたけど)。
ファイル自動復元機能がある
カラフルボックスは、データベースとファイルをバックアップとして14日間自動で保存してくれます。
データベースからの自動復元であれば、mixhost・カラフルボックス双方とも行うことができます。
しかしながら、ファイルの自動復元はカラフルボックスしかできません。
やはり、データベース・ファイルとも自動復元できた方が運営的にも楽なので、これに関してはカラフルボックスに分があります。
サポート手段が豊富
カラフルボックスは、以下のようにサポート体制が非常に整っています。
- メール
- チケット(個別フォーラム形式)
- ライブチャット
- 電話(BOX7プラン以上)
サポートは非常に手間も人件費もかかる部分なので、正直「これ採算大丈夫なの?」と心配になるレベルです。
けれど、同様の感想も人も多いためか、カラフルボックスのQ&Aには以下のようにあります。
Q:どうして安くサービスを利用できるのですか?
A:物理サーバーの準備からクラウド基盤の構築までを一社で対応し、コスト削減を図ることにより低価格なサービスを実現しております。
とにかく、基盤構築や管理のコストを出来る限り抑えて、ユーザーに還元して現在のサービスを行っているようです。
サイト カラフルボックス
カラフルボックスでサイト運営を開始する方法はこちら。
まとめ
「で、どちらのサーバーが良いの?」ということに一言で答えるならば、以下のようなことが言えるかと思います。
カラフルボックスは、加えて以下の好条件があります。
- 初心者向けの安いプランがある
- リージョン選択
- 無料体験期間が長い
- プランのダウングレードが可能
レンタルサーバー業界も、日々進化の連続といった感じです。
mixhostも日本一を目指しているサーバーなので、今後さらなるサーバー増強もあるのではないかと推測します(カラフルボックス登場後、スペックで負けないようにmixhostも増強した)。
こういった、サーバー同士の切磋琢磨がユーザーに還元されるのはありがたいです。ただ、余りにも切磋琢磨しすぎて、どちらも経営基盤が揺らぐことがないようにお願いいたします。
というわけで、いずれにせよ双方とも「双子サーバー」といっていいほどスペック的には同程度に高く良いサーバーです。個人サイトであれば、どちらを選んでも間違いはないと思います(当サイトはmixhost)。
どちらも100万PV/月 規模のサイトであれば十分に運営できます。
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