Windows10で更新プログラム適用後に再起動するのを抑止する方法

先日、Windows Update後に勝手に再起動させず、スケジュール操作で再起動させる方法を書きました。

先日、Windows10を利用し始めました。いろいろ作業して、パソコンの電源をつけたまま一晩放置しておいたら、勝手に再起動さ...

ただ、その後いろいろ調べてみたら、アップデート後の再起動を抑止して、ユーザーのタイミングで再起動を行える方法を見つけたので紹介です。

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Windows10 Proでアップデート後の再起動をさせない方法

まず、Windows10 Professional版、Enterprise版の場合は、設定は比較的簡単です。

ローカルグループポリシーエディターの起動

まずは、Windowsスタートボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択してください。Win + R キーを押してもOKです。

スタートボタンを右クリックしてメニューを出す

すると「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されるので、名前をところに「gpedit.msc」と入力して「OK」ボタンを押してください。

ファイル名を指定して実行からpedit.mscを起動する

ローカルグループポリシーエディターでの設定

すると、「ローカルグループポリシーエディター」が開きます。

ローカルグループポリシーエディターが開く

ローカルグループポリシーエディター上の左ペインから「ローカルコンピューターポリシー」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「Windows Update」を開きます。

ローカルグループポリシーエディターでの設定

そして、右ペインにある「スケジュールされた自動更新のインストールで、ログオンしているユーザーがいる場合には自動的に再起動しない」項目をダブルクリックします。

ローカルグループポリシーエディターの右側

すると、以下のようなダイアログが表示されるので「有効」を選択して「OK」ボタンを押してください。

「スケジュールされた自動更新のインストールで、ログオンしているユーザーがいる場合には自動的に再起動しない」ダイアログ

あとは、Windows10を再起動すれば設定が反映されます。

ちなみに、ヘルプの説明には以下のように書かれています。

自動更新で、スケジュールされたインストールを完了するためにコンピューターを自動的に再起動せず、ログオン ユーザーによってコンピューターが再起動されることを待つかどうかを指定します。

状態が有効に設定されている場合、ユーザーがコンピューターにログオンしている場合は自動更新がコンピューターを自動的に再起動することはありません。代わりに、コンピューターの再起動が必要であることをユーザーに通知します。

更新を有効にするには、コンピューターを再起動する必要があります。

状態が無効または未構成に設定されている場合は、インストールを完了するためにコンピューターが 5 分以内に自動的に再起動されることがユーザーに通知されます。

注: このポリシーは、自動更新がスケジュールされた更新のインストールを行うように構成されている場合にのみ適用されます。[自動更新を構成する] ポリシーが無効になっている場合は、このポリシーは効果はありません。

要は「ユーザーのタイミングで再起動したい時の設定項目」ということだと思います。

上記設定でうまくいかない場合は

ネットを見る限り、上記設定でうまくいっているようなのですが、僕の環境ではたまに再起動してしまいます。

なので、完全に再起動させないために「Windows Updateのインストールも無効にする方法」も書いておきます。

インストールしない方法は、先程の設定と同様に、ローカルグループポリシーエディター上の左ペインから「ローカルコンピューターポリシー」→「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「Windows Update」を開きます。

そして「自動更新を直ちにインストールすることを許可する」をダブルクリックします。

自動更新を直ちにインストールすることを許可する

そして、表示されるダイアログで「無効」を選択して「OK」ボタンを押してください。

インストール無効の説明は以下になります。

Windows サービスへの割り込みまたは Windows の再起動を行わない特定の更新を、自動更新によって自動的にインストールするかどうかを指定します。

状態が有効に設定されている場合、これらの更新はダウンロード後に準備ができしだいインストールされます。

状態が無効に設定されている場合は、すぐにはインストールされません。

注: [自動更新を構成する] ポリシーが無効になっている場合は、このポリシーは効果はありません。

僕は、この設定にしてから完全に再起動はしなくなりました。

Windows Updateをインストールしない場合は、更新ファイルが出た場合は、自前でこまめにインストールする必要があります。インストールせずに放置しておくと、セキュリティー的に問題が出てくる可能性があるので、この設定を利用する場合は注意が必要です。

Windows10 Homeでアップデート後の再起動をさせない方法

Windows10 Homeでは、デフォルトでローカルグループポリシーエディター(gpedit.msc)は利用できません。

なので、設定方法は、多少難しくなります。

Homeでは、まずローカルグループポリシーエディターをインストールします。

ローカルグループポリシーはPCーに関する構成とユーザーに関する構成の両方を管理する、Microsoft管理コンソール(MMC)ベースのツールです。Windows 10 Home Premiumではローカルグループポリシーエディター(gpedit.msc)が搭載されてないので、基本使うことはできません。Windows10...

その後、前項目のProfessional版と同様にします。

ただ、インストールと初期設定が結構面倒です。

Windows10Home版で、gpedit.mscをインストールしても、「Windows Update」の設定項目がすべて出てこず、設定できないとのご報告をコメントにていただきました。もしかしたら、Home版のgpedit.mscでは設定できないのかもしれません。

レジストリエディターで設定する方法

上記のローカルグループポリシーエディターをインストールするのが面倒くさい場合は、レジストリエディターで編集する方法もあります。

Windows Updateによる更新プログラムの自動適用時に、システムの再起動も自動的かつ強制的に実行された結果、作業中のデータが失われてしまうことがある。自動再起動を抑制して、こうした悲惨な「事故」を防ぐ方法とは?
Windows 10では、Windows Updateの設定は「設定」アプリに移行している。Windows 10 Pro以上でWindows Updateを制御するには、グループポリシーエディタを使う。

ただ、僕も上記方法を試してみたのですが、Windows10 Pro 64bit版では、うまくいきませんでした。

以下によると、32bit版と、64bit版では、設定箇所が違うのかもしれません。

32bit版

以下のキーに移動(キーがない場合は作成)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\AU

NoAutoRebootWithLoggedOnUsersキーをREG_DWORD値で作成してから値を1にする

64bit版

以下のキーに移動(キーがない場合は作成)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WOW6432Node\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\AU

NoAutoRebootWithLoggedOnUsersキーをREG_DWORD値で作成してから値を1にする

上記箇所を編集してみてうまくいかない場合は「ローカルグループポリシーエディター」をインストールして行った方が無難かと思います。

レジストリに不正な値を書き込んでしまうと、システムに重大な障害を及ぼし、最悪の場合、システムの再インストールを余儀なくされることもあります。レジストリエディターの操作は慎重に行うとともに、あくまでご自分のリスクで設定を行ってください。

まとめ

今回、Windows Update後の再起動を抑止する方法について書きました。

ただ、Windows Updateでプログラムの更新の後は、再起動しないと適用終了しません。なので再起動をするまでは、「セキュリティー的に弱い状態」のままになります。

今回の設定を行った場合でも、タイミングが合えば、再起動を実施し、プログラムの更新を適用するようにしてください。

追記:アプリを使ってもっと手っ取り早く設定する方法もあります。

先日、パソコンをWindows10にしました。僕は基本的に、パソコンの電源は切らないので、仕事の作業中の状態のまま、次の日ま...

『Windows10で更新プログラム適用後に再起動するのを抑止する方法』へのコメント

  1. 名前:Roja 投稿日:2016/10/14(金) 13:07:21 ID:899369e5b

    Windows10 Homeにgpedit.mscを入れてやってみましたが
    「Windows Update」に記事で説明されている項目がないですね。
    やっぱりできないんでしょうか?
    http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=9489617481.jpg

  2. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2016/10/15(土) 11:38:15 ID:c8a8aa2b3

    Home版だと「Windows Update」の設定項目が三つしかないんですね。

    2016年10月15日現在のProfessional版では項目がこれだけあるのですが。

    もしかしたら、Home版では設定できないのかもしれませんね;
    Home版でもgpedit.mscさえ入れればできるものと思っていました。
    余計なお時間を取らせてしまい申しわけありませんでした。記事の方も一部修正しておこうと思います。

  3. 名前:ゆみ 投稿日:2017/08/11(金) 01:58:01 ID:a18e96f11

    再起動すると勝手にアップデートするのが本当に不愉快でした。
    いろいろ調べてやっとたどり着きました、ありがとうございます!

  4. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2017/08/11(金) 12:39:48 ID:ea1b28f31

    お役に立てたのであれば、良かったです。
    作業中のデスクトップを放置したまま寝たら、次の日再起動されていたら、イラっとしますよね。
    もちろん、データとかは保存しているけど、同じようにウィンドウを開いて作業環境復帰するのが面倒…。
    強制リセットは、勘弁願いたいです。再起動時とかで良いのではなかろうかと思います。

  5. 名前:anon 投稿日:2020/04/22(水) 03:00:39 ID:ca0e55eeb

    「上記設定でうまくいかない場合は」ということで、なぜかうまくいかない場合があるということですが、この設定の末尾の注釈「注: このポリシーは、自動更新がスケジュールされた更新のインストールを行うように構成されている場合にのみ適用されます。[自動更新を構成する] ポリシーが無効になっている場合は、このポリシーは効果はありません」というのが関係あるのではないでしょうか。ここで言及されている「[自動更新を構成する] ポリシー」というのは、ローカルグループポリシーエディタ上でこの項目の九つ上のところにあるものでしょう。

  6. アバター画像 名前:わいひら 投稿日:2020/04/25(土) 12:04:36 ID:3a26f7333

    その注釈には全く気づいてませんでした。
    教えていただきありがとうございます!