FirefoxのMake Linkというアドオンは、リンクタグを手軽に作成できるので、ブログなどにリンクを貼るときにとても重宝します。
ただ、この便利なアドオンにも一つ難点があります。それは、リンク作成用に入力した設定情報のエクスポート&インポート機能がないので、環境を変えたときなど設定情報を手軽に移行できないということです。
以前、リンクタグを一発で作成するFirefoxアドオン「Make Link」のフォーマット例というの書きましたが、一つ一つ1から入力し直すというのも一つの手ですが、今回は設定情報をいじって一括でデータを移行する方法をまとめたいと思います。
photo by Nayu Kim
目次
Firefox環境の移行
今回は、最も利用されている通常版FirefoxのMake Link情報を、USBなどに入れて使えるポータブル版のFirefox PortableのMake Linkに移行する方法を書きたいと思います。Firefox Portableの置き場所は、USBメモリ内と仮定して「D:\FirefoxPortable」とします。
どちらの環境にも、既にMake Linkアドオンがインストールされているものとします。
Make Linkアドオンの設定情報の場所
移行元となる通常版FirefoxのMake Link設定情報は、以下のような場所にあります。
C:\Users\[ユーザーネーム]\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\xxxxxxxx.default\prefs.js
僕の環境の場合、次のような場所にありました。
C:\Users\[ユーザーネーム]\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\h1czjghp.default\prefs.js
この通常版Firefoxのprefs.jsファイルの中身を、ポータブル版Firefoxのprefs.jsの中に書き込みます。
ポータブルFirefoxのprefs.jsファイルの場所は、次の場所です。
D:\FirefoxPortable\Data\profile\prefs.js
Firefoxには、Pale Moon、Waterfox、lawlietfoxなどの亜種もありますが、それぞれのインストール版、ポータブル版のprefs.jsも大体同じような場所にあると思います。
prefs.jsファイル内のMake Link設定情報の移行
まずは、移行元のprefs.jsをメモ帳でも良いので、テキストエディターで開いてください。
開いたら、エディターの検索機能で「net.soylentred.makelink」と検索してください。検索結果が以下のように表示されます。
これらの、ヒットした行を全てコピーしておいてください。
僕の場合はリンクタグを一発で作成するFirefoxアドオン「Make Link」のフォーマット例にあるフォーマットをすべて入力しているので、「net.soylentred.makelink」が含まれている行を抽出すると次のようになります。
user_pref("net.soylentred.makelink.order", "0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.10.format", "<img src=\"%imgurl%\" alt=\"%input%\" />"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.10.title", "IMG(alt属性は自分で入力する)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.10.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.11.format", "%text%\n%url%"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.11.title", "TEXT(ページタイトル+URLのテキスト)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.11.useentities", false); user_pref("net.soylentred.makelink.types.12.format", "%text% %url%"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.12.title", "TEXT(ページタイトル+URLの一行テキスト)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.12.useentities", false); user_pref("net.soylentred.makelink.types.4.format", "<a href=\"%url%\">%text%</a>"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.4.title", "A(デフォルト)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.4.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.5.format", "<a href=\"%url%\" target=\"_blank\">%text%</a>"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.5.title", "A(新しいタブで開く)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.5.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.6.format", "<a href=\"%url%\" target=\"_blank\" rel=\"nofollow\">%text%</a>"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.6.title", "A(新しいタブで開く+このリンクをたどらない)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.6.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.7.format", "<a href=\"%url%\" target=\"_blank\">%text%</a><br />%title%"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.7.title", "A(サイトの説明文付き)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.7.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.8.format", "photo by <a href=\"%url%\" target=\"_blank\">%text%</a>"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.8.title", "A(写真素材を利用した時のクレジット表示)"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.8.useentities", true); user_pref("net.soylentred.makelink.types.9.format", "<img src=\"%imgurl%\" alt=\"%text%\" />"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.9.title", "IMG"); user_pref("net.soylentred.makelink.types.9.useentities", true);
上にあるものは、「Make Link」のフォーマット例にあるフォーマットすべてです。Make Linkをまだ使ったことがない人は、これらをそのままコピーして使用してもいいと思います。
次に、移行先のprefs.jsをテキストエディターで開いてください。
開いたら、エディターの検索機能で「net.soylentred.makelink」を検索します。
検索結果が表示されたら、「net.soylentred.makelink」を含むものは全て削除して、先程コピーしたテキストを一番最後に追加してください。
まだ、なにもMake Linkの設定をしていない場合は、「net.soylentred.makelink」で検索しても、ヒットしません。そういった場合は、最終行に移行元でコピーしたテキストを、そのまま最終行に貼り付けてください。
貼り付けたテキストは、Firefoxを起動すると、a-z順で自動的にソートされます。
以上でMake Link設定情報の移行は完了です。
動作確認
Firefox Portableを起動して設定が反映されているか確認します。
Make Linkの設定画面を開きます。
設定内容に間違いがないか確認してください。不要な項目は「削除」ボタンで削除してください。
このようにして文章にすると難しそうに感じますが、慣れてしまうと三分で終わる作業です。一つ一つ入力し直すよりは大幅に手間が削減できます。