家庭用消火器を買うならおすすめはコレだ!適切な初期消火で大惨事を防ぐためのアイテムまとめ

住宅火災が発生した時に最も大切なのは初期消火です。

以前、ゲーム配信者が実況中、オイルマッチを使用して、ティッシュに引火してしまい、家が半焼してしまったということがありました(火事になる瞬間は4分30秒辺りから)。

ネットの生放送中に大火事になる騒動が発生して物議をかもしている。男性がオイルマッチを使用していたところ、周囲のゴミや可燃物に引火。最終的にパソコンが火事の熱で破壊されるまで映像を全世界に配信し続けた

これは完全に初動を誤ったということに尽きると思います。

正直この家に消火器が一本でもあって、すぐにでも初期消火できていれば、問題なく防げていた火事だと思います。というか消火器とは言わず、単なる消火用のスプレーでも十分防げていたでしょう。

このように、住宅内で火事が発生した際に、消火器があるのとないのでは結果は全く違ってくると思います。

そういう僕自身も、以前使っていた電化製品がいきなり発火して、怖い思いをしたことがあります。その時、電気系統から発火して、壁を少し焦がした程度で自然に消えたから良いものの、下手をしたら命を失っていた可能性もあります。

操作パネルの裏面にはもっと大きな穴が開いていた

このことで、肝を冷やした僕は、すぐさま消火器についていろいろ調べ、住宅用火災の初期消火に役立つものを一通り揃えました。

以下では、そのとき調べて購入した家庭用消火器のオススメを紹介したいと思います。

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消火器を選ぶなら安全な蓄圧式消火器がおすすめ

おすすめの消火器を紹介する前に、消火器には主に加圧式と、蓄圧式があります。

結論から先に言うと、家庭用消火器で使用するなら「蓄圧式」を選ぶべきと思います。その根拠について以下で説明します。

加圧式消火器

以前は、家庭用消火器でも、加圧式が一般的でした。

加圧式消火器の仕組み
出典:一般社団法人日本消火器工業会HP

加圧式は、図にあるよう圧縮ガス容器を内蔵しています。加圧式は、圧力を加えると書くように、利用するときには、ガスを放出し内部に圧力を加えることによって中にある消火薬剤を噴霧します。

この、加圧式なんですが、一度噴射すると消火剤をすべて噴霧しない限り止まらず、途中で止めることはできません。なので、一度使ってしまうと、部屋中が真っ白になるほど出てしまうと思います。

僕が小学校の時、友人が誤ってサッカーボールを体育館にある加圧式の消火器に当てて暴発させたことがあるのですが、体育館中が真っ白になりました。当然、火事が起きた時に火が消えれば十分かもしれませんが、これだとちょっとした火事だったとしても片付けが非常に大変です。

また、ガス容器(ボンベ)を内蔵しているため、過去に破裂事故が起こったことも何度もあります。

蓄圧式消火器

反面、蓄圧式消火器は、ガス容器(ボンベ)を内蔵していません。

蓄圧式消火器の仕組み
出典:一般社団法人日本消火器工業会HP

なので蓄圧式は、窒素ガス(もしくは圧縮空気)が、蓄圧されているだけなので、破裂事故のリスクは非常に低くなりました。

加えて、蓄圧式の場合はレバーを握っている時だけ、消火剤が噴霧されるので、火が消えたら、レバーから手を離せば噴射も止まります。なので、ちょっとした火事ですぐ火が消えた場合でも、必要以上の消火剤を撒き散らすことはありません。

火事になったときに、「消火剤が撒き散らされるから後片付けが大変そう…」とか考えている余裕はないと思いますが、鎮火後の後片付けが楽なのに越したことはないと思います。

家庭用消火器を選ぶなら蓄圧式

こういったことから、住宅用の消火器を選ぶなら、蓄圧式を選ぶべきと思います。

ということで以下では、蓄圧式消火器を紹介します。というか、最近は蓄圧式消火器が主流なので、販売しているものもほとんど蓄圧式とは思いますが。

おすすめの蓄圧式消火器

以下では、性能、コスパ、扱いやすさ、消費期限の長さ、の観点から選んだ特におすすめな消火器を紹介します。

選ぶなら、以下で紹介するどちらかであれば十分に初期消火に備えることができると思います。

アルテシモ

「消火器は何を選んで良いかわからない」とか「とりあえず一本だけでも消火器を置いておきたい」なんて場合は、アルテシモを選んでおけば、まず間違いはないと思います。

  • 安全な蓄圧式消火器
  • 様々な住宅用火災を想定(普通火災、天ぷら火災、電気火災、ストーブ火災に対応)
  • 軽いアルミ製でありながら耐久性が高い
  • 使用保証期間が10年と長い
  • 値段が安い

僕がこのアルテシモを選んだ理由として、「安価でありながら、とにかくいろいろな住宅火災に対応できる」ということがあります。

消火器が対応する火災

これ1本さえ、置いておけば、ほとんどの住宅火災に対応できると思います。

加えて、このアルテシモは、使用保証期間が10年と非常に長いです。これは、一般販売されている家庭用消火器の中でも最長なんではないでしょうか。

消火器などは、とにかく「火事に備えて置いておく」というのが一番の仕事です。実際に使わないことの方が多いですし、当然そちらの方が幸せです。

そうなると、「できるだけ長く品質を保ったまま置いておける」ということが重要になってきます。

このアルテシモは、「火事に対して備えておく」という目的に最も長く対応できる消火器だと思います。

唯一、アルテシモの難点を言うとすれば、粉末式ということです。粉末式の消火器は、実際に使うと粉が飛び散るので「後片付けが大変」という難点があります。

ただ、実際に火事になった時には、粉がどうとか言ってられないですし、実際に使用して消火できた際には、守れたものも大きいと思うので、「粉末の後片付けができる喜び」を感じて後片付けをすべきだと思います。

いずれにせよ、とにかく万が一のために備えはしておいて、火事を出さないことが一番です。

先日、朝に目が覚めると部屋が何だか焦げくさいということがありました。それで、壁にあったとある電化製品の操作パネルを見ると以下...

キッチンアイ

こちらは軽くて女性にも扱いやすい液体型消火器です。

  • 安全な蓄圧式消火器
  • 様々な住宅用火災を想定(普通火災、天ぷら火災、電気火災、ストーブ火災に対応)
  • 酢から作られた体に優しい中性薬剤を使用している
  • 消火後の後始末が簡単
  • 対象物の温度を下げるので天ぷら油火災などに強い
  • 使用保証期間が5年とそれなりに使える

キッチンアイも様々な住宅火災に対応しています。

消火器が対応する火災

そして、このキッチンアイの一番の特徴は、「酢から作られた中性薬剤を使用した液体消火器」ということです。

先程のアルテシモは粉末型消火器なので「後片付けが面倒」という難点がありました。けれど、キッチンアイは、液体型消火器なので、粉末が部屋中に飛び散らず、「消火後も液体部分を拭き取るだけ」で後片付けが終わります。

加えて、キッチンアイは、酢をベースに食品添加物成分から作られた人にやさしい中性薬剤を使用しています。粉末型消火器の粉末は、体に害を及ぼす成分が使われていますが、キッチンアイの場合は、中性薬剤なので体に害を及ぼすことはまずありません。

この、キッチンアイの難点といえば、使用保証期間が5年と、アルテシモの半分ということぐらいでしょうか。

ただ、「いざとなったら女性でも扱いやすい消火器」を5年間備え付けて置けるというだけでも十分すぎると僕は思っています。というか、共働き家庭でなければ、普段一番多く家にいる人は女性、もしくは子供という家庭がまだまだ日本には多いと思います。。

なので「いざという時、女性(子供)に躊躇なく簡単に使えるようにしておきたい」なんて場合は、キッチンアイがおすすめです。もし子供が、誤って噴射してしまった場合でも、こちらはふき取るだけで良いので被害は少ないです。

先日、朝に目が覚めると部屋が何だか焦げくさいということがありました。それで、壁にあったとある電化製品の操作パネルを見ると以下...

スプレー式消火具

「部屋が1DKと狭く、消火器を置いておくのは邪魔」なんて時は、スプレー式の消火具を置いておくだけでも、あるのとないのでは全く違った結果になると思います。

実際に、冒頭のゲーム実況者さんの動画でも、スプレー式消火具があれば十分火災は防げたと思います。

あと、スプレー式は基本的に液体型なので、後片付けが非常に楽という利点もあります。

液体消火具 Block Shot(ブロックショット)

僕が、このブロックショットを購入した理由は以下になります。

  • スプレー式で手軽に初期消火が始められる
  • 製造日から約6年と長期保存が可能
  • ストーブ・電気火災にも対応
  • 結構過酷な場所にも置いておくことができる
  • 消火液が人畜無害
  • 液体なので後始末が簡単
  • 消火能力が高い

対応している住宅火災は以下になっています。

初期消火時に効果発揮

このように、対応している初期火災も非常に多いです。

加えて、スプレー式の消火剤としては、使用保証期限が6年と非常に長いです。これは、スプレー式としては最長の部類に入るのではないでしょうか(通常、スプレー式の消火剤の場合は、保証期限は2~3年が一般的)。

しかも、品質保証期限が6年とはなっていますが、公式サイトには、以下のように書かれています。

注) 品質保証期間は20XX年XX月ですが、それ以降も缶が腐ったりして穴が空いたり破損しなければご使用いただけます。

液体消火具 BLOCK SHOT

裏面に書いてある品質保証期間を過ぎていたとしても缶に問題がない限りは使用できるそうです。これは地味に嬉しいです。

このブロックショットの唯一の難点といえば、値段が多少高いということでしょうか。ただ、実際に火災を防げるのであれば、小銭にも等しい値段と僕は思っています。こういった部分をケチってもしょうがないです。

先日、朝に目が覚めると部屋が何だか焦げくさいということがありました。それで、壁にあったとある電化製品の操作パネルを見ると以下...

エアゾール式簡易消火具スーパールームガード

非常に安価でありながら、それでいてしっかりと消火能力があるスプレー式消火具です。

これを購入した理由は以下。

  • スプレー式で手軽に初期消火が始められる
  • 一般火災、ストーブ火災、天ぷら火災に対応
  • 値段がとにかく安い
  • 製造日から3年とそれなりに保存できる
  • 液体なので後始末が簡単

この、スーパールームガードが対応している初期火災は、以下の三つです。

スーパールームガードの対応火災

これまで紹介してきたものと比べて、電気火災には対応していないので注意が必要です。ただ、一般的な住宅火災では、ストーブや、天ぷらなどからの火災が最も多いかと思います。そういった火災への対応は、このスーパールームガードで行うことができます。

あと、最大の利点は値段の安さでしょうか。半面、使用保証期限は3年となっています。

「火災に備えて各部屋に置いておきたい」なんて場合は、こういったスプレー式が最も適しているかもしれません。

先日、朝に目が覚めると部屋が何だか焦げくさいということがありました。それで、壁にあったとある電化製品の操作パネルを見ると以下...

あったほうが防災能力が高まるもの

今回紹介した消火器具の他にも、「あるとより防災能力が高まるもの」として、いくつか紹介します。

ホーチキ 無線連動式火災報知器

何度も、言うようですが、住宅火災で最も重要なのが初期消火です。

適切な初期消火を行うには、火事が手遅れになる前にいち早く「火災が発生したことを知る」ということが重要になってきます。

火事が起こったとき、その部屋にいれば当然いち早く気づくことができます。

けれど火災が発生する現場は、家の者がいる部屋とは限りません。「天ぷらをしていてちょっと離れたキッチン」とか「洗濯物が乾かないのでストーブの近くで干していた部屋」なんてところで発生することもあるかと思います。

そんなときに、火がでそうな部屋にこの「ホーチキの無線連動方式の火災警報器」を設置しておきます。すると、もし人のいない部屋で火災が発生したとしても、無線で連動しているため、人のいる部屋の火災報知器が鳴って知らせてくれます。

そして、いち早く消火器を持って駆けつけることで、被害を最小限にとどめることができます。

先日、朝に目が覚めると部屋が何だか焦げくさいということがありました。それで、壁にあったとある電化製品の操作パネルを見ると以下...

ヤマトプロテック 消火器設置台

オフィスビルや、店舗なのでこの消火器設置台を見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

この消火器設置台を置いておく一番の理由は、「誰にでも分かりやすく消火器の場所をアピールしておくことができる」ということにあると思います。

実際に、消火器を購入して設置した本人は、いざとなった時でも消火器が何処にあるかはすぐに分かると思います。

けれど、消火器設置に関わっていない家族や、従業員などは、消火器の場所をいくら知らせておいても、いざ火災となった場合は、テンパってしまい「ああーー!消火器何処だっけ!?」となってしまう可能性が高いです。

そういったことがないよう、消火器設置台をきちんと設置しその上に消火器を置くことで、普段から「ここに消火器があるよ!」ということをアピールしておくことは重要です。

日々の生活や仕事で、「ちょこちょこと消火器の場所を目にしていた人」は、知らず知らずのうちに頭に刷り込まれ、いざという時に消火器のある場所に走れると思います。

少なくとも「購入時に、消火器はここだよと一度教えられただけの人」よりは、的確な行動が開始できる確率は高くなると思います。

先日、部屋のとある電化製品が漏電から、ちょっとしたボヤを起こしました。ボヤ自体は、大したことはなかったものの、「もし火災にな...

まとめ

今回幸か不幸か「もしかしたら自分の部屋が火事になっていたかもしれない」という経験をしました。

そのおかげというか、純粋に恐怖からか、消火器に関するいろいろな情報を調べて、いろいろと精査した結果、上記の消火器・防災グッズを購入するに至りました。

結果的に、僕の家の火事への対応力は、飛躍的に上がったと思います。どれも「いざというとき」に役に立つものばかりだと思います。

もちろん、今回紹介した全てを設置する必要はありません。けれど、消火器がない家(アパートの部屋)では、どれか一本ぐらいは消火器を備えておくに越したことはないと思います。

本当に「いざというときに消火器がある」と「いざという時に消火器がない」という状況は、実際にその「いざというとき」が来た時には、天国と地獄といえるほど状況に違いが出るかと思います。

下手をすると損害額に数百万、数千万、数億と差が出る備えなので、ここはケチる部分ではないと考えます。