ロボット技術などを駆使したパワードスーツ、ロボットアーム、強化義足を装着した障害者たちが競うオリンピック「サイバスロン」が、2016年スイスで開催されるそうです。
「バイオニック・アスリート」たちのオリンピック「Cybathlon」(サイバスロン)が、2016年10月にスイスで開催されることになった。
Cybathlonは、ロボット技術などを用いた高度な補装具を装着する障害者スポーツ選手たちが競う選手権だと、大会のウェブサイトには書かれている。
大会のウェブサイト「Cybathlon」もう既に紹介されているのですが、競技を見るとヤバイぐらいに面白そうです。
ちなみに「サイバスロン」の参加者は、選手でなくパイロットと呼ばれます。オラなんだかワクワクしてきたぞ。
photo by Lainy Voom
目次
パワードアーム競技(強化義手競技)
D’Arc. Studio Associates Architects
前腕または上腕切断をもつパイロットは、パワードアーム義手を身につけて、リングを手に持ちます。そして、できるだけ速く正確に、ワイヤーに触れることなくコースを通り抜けます。
コースはこんな感じ。
リングがワイヤーに触れると、激しい視覚効果と音響で観客を楽しませます。
って、これ完全に「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャー」でやっていた「電流イライラ棒」でしょ。
ちなみに競技は、2人以上で行われ、タイムにより速さを競うそうです。おそらくコンピューター制御で、如何に早く難関を突破するかが勝負の鍵となるのでしょう。
ブレインコンピューターレース(脳波コントロールレース)
D’Arc. Studio Associates Architects
ブレイン・コンピューター・インタフェースを使ったレースです。
パイロットは、体を使うことなく、頭の中だけでレース用アバターを操作して速さを競います。
ブレインコンピューターレースには、車のレースと馬のレースの2種類あり特殊な視覚効果と音響効果により競技を盛り上げます。
競技は最低2人で行われ、レースの様子はスタジアムの大型スクリーンに映し出され白熱したレースが予想されます。
電気刺激バイクレース
D’Arc. Studio Associates Architects
完全脊髄損傷者が、電気刺激により筋肉を無理やり動かすことでペダルをこぐ自転車レース。
200メートルのコースを2~3名で走り速さを競います。
パワードレッグレース(強化義足レース)
D’Arc. Studio Associates Architects
オスカー・ピストリウス選手は、ブレイドを利用した義足のランナーとして有名でしたが、このレースはロボット技術で強化した義足を用いてスピードを競う障害物レースです。
このレースには、次のようなコースが使われます。
コースには、A.スロープ、B.階段、C.椅子、D.大きな石や砂利、E.シーソー、F.平均台(非常に狭いレーン)、G.飛び移らなければいけない足場、H.木やマネキンなどを障害物の間をジグザグで通り抜ける、I.10メートルのストレート、などの関門がパイロットを待ち構えています。
なんだか風雲たけし城っぽい。
パワードスーツレース(強化外骨格レース)
D’Arc. Studio Associates Architects
先程の、強化義足レースのパワードスーツバージョンです。
コースは多少違うようです。
義足レースと違うのは、関門Fです。パイロットは重量5kgの買い物バックのようなものを持って走ります。
パワードスーツに5kgは少し少ないようにも思いますが、極限での競走競技での5kgはかなりのものなのかもしれません。
電動車椅子レース(魔改造車椅子レース)
さまざまな障害レベル(例えば四肢麻痺、対麻痺、切断者)がパイロットとして参加できる電動車椅子レースです。
コースは以下のようになっています。
コースは、A.シーソー、B.2つの傾斜、C.ドア、D.流れる砂と砂利、E.約25cmの三段ステップ、F.テーブルの下を通る、G.バック走行、H.二本の平行な平均台、I.木やマネキンの間をジグザグ走行、J.10メートルのストレート、からなります。
まとめ
これらの競技は、安全面の他にも、いろいろクレームが来そうですが、もしこの大会がテレビ放映されるようなら、僕はかぶりついてみると思います。
現状の技術では、想像してるよりも派手なものにはならないかもしれませんが、主催するのはスイス国立コンピテンスセンター・ロボティクス研究所です。こんなのとか作ってます。これは2016年が楽しみです。
日本でも、サイボーグオリンピックを目指すため超人オリンピックの展示を行っているくらいなので、今後もこういった試みが出てくるのかもしれません。