Windowsデフォルトのコマンドプロンプトは、どうも使いにくいです。
Ruby on Railsなどを書いていると、コマンドプロンプトで操作するとなると、「サーバー動作(rails server)」用のウィンドウと、「コマンド操作用のウィンドウ」を最低2つは開きたくなります。
ただ、デフォルトのコマンドプロンプトだと、どうしてもウィンドウ操作になってしまって邪魔臭いです。できれば1つのウィンドウ内でタブ操作したい。
ということで、今回は、Windowsのコマンド操作をタブを使って管理する方法を紹介したいと思います。あと、コマンドプロンプトだと、閉じてしまうとコマンドの履歴は、消えてしまいますが、履歴を保存できるようにする方法も紹介したいと思います。
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目次
コマンドプロンプトをタブ化する
コマンドプロンプトをタブ化するには、ConEmuというソフトをインストールするだけです。
タブ化するソフトには、他にもいろいろあるのですが、個人的にこれが一番使いやすかったです。
まずは、ConEmuに移動し「Download」ボタンを押します。
ダウンロードされるファイルは、「ConEmuPack.150209.7z」という拡張子なので、解凍するには圧縮・解凍ソフト 7-Zipが必要です。
解凍すると、以下のようなファイルが展開されます。
32ビット環境では、「ConEmu.exe」を64bit環境では、「ConEmu64.exe」を起動してください。
すると、以下のようなダイアログが表示されるので、「OK」ボタンを押します。
「Choose ConEmu settings storage location」では、設定ファイルの保存場所を選択します。(デフォルトでは、インストールフォルダになっているので、変更する必要がない場合はそのままで)
。
赤枠で囲んだ部分は、デフォルトの設定を変更した部分です。安定版を自動アップデートする設定にしました。
すると、以下のような画面が表示されるので、「+」ボタンを押していくと
すると、以下のようにタブが追加され
「コマンド動作用のタブ」と「サーバー動作用のタブ」などと分けて利用できます。
「+」ボタンのサブメニューから、{ Shells } → { PowerShell }を選択すると、
Windows PowerShellが起動します。
コマンドの利用履歴を保存できるようにする
コマンドプロンプトでも「F7」キーを押せば、一応利用履歴は表示されます。
けれどコマンドプロンプトは、閉じてしまうと揮発してしまうので次回起動時からは利用できません。
それはやっぱり都合が悪い。ということで、以下ではWindowsでも利用コマンド履歴の再利用ができる、NYAOS 3000を使った方法を紹介したいと思います。
nyaosのダウンロード
まずは、NYAOS 3000をダウンロードします。
nyaosとは、フリーで利用できるUNIXライクな日本語拡張コマンドラインシェルです。
ダウンロードをしたら、適当な場所に解凍します。今回は例として「C:\nyaos」に解凍しました。
ConEmuでタスクの設定
ConEmuでnyaosを利用するには、以下の手順を行います。
- システムメニューボタン(Show system menu)をクリック
- 設定メニュー(Settings)を選択
すると、以下のようなダイアログが表示されるので、以下の手順を行います。
- 設定項目でタスク(Tasks)を選択
- 「+」(プラスボタン)をクリック
すると、設定画面が以下のように変化しますので、次の手順を行います。
- タスクの名前をつける(今回はnyaos)
- ファイルパス(File path)ボタンを押す
あとは、先程インストールしたnyaosを選択すると
nyaosのパスが登録されるので「設定の保存(Save settings)」ボタンを押してください。
これで、nyaosの登録は完了です。
nyaosで履歴を保存する設定
最後に、nyaos側で履歴を保存するための設定を行います。
履歴を保存するためには、インストールフォルダの「_nya」ファイルを少し編集する必要があります。今回の例だと「C\:nyaos\_nya」ファイルです。
「_nya」ファイルを開くと以下のような部分があります。
option +backquote option +history option +nullcomplete option +tilde option +glob option prompt $e[31;40;1m[$w]$_$$ $e[37;1m option uncompletechar ,;=``
この部分に2行を追加します。
option +backquote option +history option history on option savehist "C:\nyaos\history.txt" option +nullcomplete option +tilde option +glob option prompt $e[31;40;1m[$w]$_$$ $e[37;1m option uncompletechar ,;=``
追加したのは、履歴機能をオンにするオプションと
option history on
履歴保存先のファイルです。保存したい場所のファイルパスを指定してください。履歴はテキストで保存されます。
option savehist "C:\nyaos\history.txt"
これで設定した「history.txt」ファイルに、これまで使用してきた、コマンド履歴が保存されるようになりました。
nyaosの呼び出し
「+」のメニューボタンを押して、{nyaos}を押すとnyaosで起動します。
nyaosで起動すると、このような感じになります。
コマンドプロンプト同様「↑」キーを押すと、以前の使用したコマンドをたどれます。
「history」コマンドなども利用できるので、「あれっ?あの、この前使ったコマンドなんだったっけ?」なんて場合にも、すぐにコマンドを思い出すことができます。
nyaosは、その他にも「エイリアスの設定」、「lsコマンドの利用」など多数の便利な機能がありますので、詳しくは以下のサイトを参照してください。
参考 Nyaos Manual(現在英語版しかない模様)
まとめ
ちょっと、設定が面倒くさいかもしれませんが、これだけ設定を行っておくと、Windowsでのコマンド操作がかなり快適になります。
僕もできれば、こんな面倒くさい設定はやりたくありません。しかし、僕の揮発性の高い頭は、すぐに使っていたコマンドを忘れてしまいます。
やっとコマンドを覚えたとしても、1ヶ月使わないと、また忘れます。ですので、こういった、履歴機能などで、以前やったことを思い出せると、わざわざGoogleで調べる必要がなくなるので、多少開発効率は上がったりします。
ということで、「Windowsのコマンドプロンプトをタブ化して操作性を良くしたい」とか、僕のように、「コマンドが全然覚えられない」なんて方には、おすすめの設定です。
いつも楽しく記事を読ませていただいています。
この記事の画像『nyaosを選択する』や『nyaosをタスクに設定する』のように、強調したい部分以外が暗く(スモークをかけている?)なるように処理するにはどうすればいいのでしょうか?
よろしくお願いします。