僕は、Amazonのボイスブックサービス「Audible(オーディブル)」を愛用しています。
ただ、上でも書いているのですが
えらく好き嫌いの分かれるサービスだろうなぁ。
とは思います。
Amazonプライムとは違って、万人ウケするサービスではないと思います。
なので、Audibleを使っていて「こんな人には向いていないな」と思うポイントを思いつく限り挙げてみました。
目次
Audible利用に向いてないタイプ
僕は毎日Audibleを利用しています。
その僕ですら思った「Audibleに向かない人」というのは、以下のような人だと思います。
- ボイスブック価格の高さに納得がいかない
- ボイスブックサービスに毎月1,500円はかけられない
- 本を購入したらパッと読んでしまいたい
- 紙の書籍や電子書籍で満足している
- すべての書籍がボイスブック化されてないと許せない
- 本を読み始めると眠ってしまいがち
上記に当てはまる方は、Audibleに入会するのは考え直した方がいいかもしれません。
以下では、それぞれの理由を説明します。
ボイスブック価格の高さに納得がいかない
Audibleで買えるボイスブックの値段は、正直言って高いと言えると思います。
はじめて価格を見た人は、まずその値段に驚くでしょう。
ボイスブックの価格
例えば、最も値段の高いボイスブックの部類に入る「ハリーポッター」であれば1冊5,000円以上します。
ハリーポッターのハードカバー本が約2,000円なので、大体2~3倍の価格です。
平均的なボイスブックであっても2,500円~3,500円ぐらいはします。
通常の単行本が1,200円~1,600円程度ということを考えると、これも2~3倍はします。
通常の書籍と比較すると、手が出にくい値段であることは間違いないと思います。
ボイスブックが高い理由
ただ、ボイスブックの値段が高いのには理由があります。
主なものは以下の2点。
- 声のプロ(俳優・声優・ナレーター)を長時間拘束する
- まだ普及が進んでいない媒体である
上記理由から値段が高く設定されていると考えられます。
声のプロ(俳優・声優・ナレーター)を長時間拘束する
まず、先程紹介した「ハリーポッター」のボイスブックですが、これは俳優の風間杜夫さんが12時間も朗読されています。
最終的に商品となった朗読時間だけで12時間です。
なので、この一冊を収録するだけで何日間、風間杜夫さんを拘束したのでしょうか。
打ち合わせから、収録、リテイク、休憩時間、諸々をあわせたら数日~10日ぐらいは必要なのではないでしょうか。
その他にも、夢野久作の「ドグラ・マグラ」に至っては、朗読時間がなんと21時間以上もあります。
プロの俳優・声優・ナレーターに、これだけ長時間の朗読をしてもらうのであれば
そりゃ、相応の報酬は必要になるよなぁ。
とは思います。
その他にも、収録スタッフ等の給料も必要になりますからね。
まだ普及が進んでいない媒体である
ボイスブックの値段が高い原因は、「声のプロ」の拘束時間が長いだけではないです。
それだと、ドラマや映画とかだと、もっと長いですからね。
ただ、ドラマや映画であれば、愛好家も多いので作品自体、ボイスブックより多くの売り上げが見込めます。
加えて、ドラマや映画だとスポンサーが付くこともあるでしょう。けれど、ボイスブックに対してスポンサーがついたという話はまだ聞いた事がありません。
ボイスブック自体、まだ黎明期の媒体です。
今後、「ボイスブック自体が広く利用される媒体になる」か、「ボイスブックにスポンサーが付く」とかにならない限りは、価格は現状のままかと思われます。
ここらへんは、自分含む「ボイスブックユーザー」の今後の動向にも掛かっていると思います。
僕らユーザーが、出来る限り利用して盛り上げて、もう少し収益が見込める媒体になれば、市場原理からも、おのずと価格も安くなるかと思います。
ボイスブックに毎月1,500円はかけられない
Audible(オーディブル)の会員料金は毎月1,500円(税込)かかります。年間にすると、1万8,000円(税込)になります。
一方、Amazonプライムの会員料金は毎月408円です。年間にしても4,900円(税込)。
Amazonプライムなら、動画見放題の他に多数特典がついて安いのに…。
と思われるかもしれません。
そう思う方は、Audible利用には向いていないかもしれません。
「映像があった方が良い」と思う人と、Audibleの相性は非常に悪いと思われます。だって、声だけですから。
ボイスブックにも優れた点はある
反面、Audibleというサービスには、動画にはない優れた点もあります。
詳しくはこちら。
簡単に言うと「新しい読書体験ができる」とでも言いましょうか。
筋トレしながら、家事をしながら、仕事をしながら、といったように「ながら読書」ができるのもAudibleの特徴の一つです。
これらメリット・デメリットを踏まえた上で「自分には必要のないサービスだな」と思えば、利用しない方が無難です。
Audible会員になる利点
Audible会員になると毎月「Audibleコイン」が一枚手に入ります。
月料金1,500円(税込)なので「Audibleコイン=1,500円」と考えてよいでしょう。
この「Audibleコイン」は「すべてのボイスブックと交換できるコイン」になります。
なので前述した5,000円以上もするボイスブックも実質1,500円で入手することができます。
この「価格の高いボイスブックを安く入手できる」ということがAudible会員になる利点です。
加えて、Audible会員の場合は全商品30%オフで購入できます。
これらの会員特典をまとめるとこんな感じ。
僕の場合、これらの利点・難点を吟味した上で「自分の利用状況ならAudible会員の方が得」ということで利用しています。
ただ、ここらへんは実際使ってみないと分からない部分もあるかと思います。
使ったことがないのでよくわからない
なんて場合は、1ヶ月間無料で会員と同等の特典を利用することが可能です。
もちろん、コインも1枚貰えるので無料でボイスブックを1冊取得することもできます。
とりあえず、1ヶ月間は完全無料なので、試用してみることで「どういうサービスか?」を実感できるかと思います。
まずは1冊無料で入手してみてください。
本を購入したらパッと読んでしまいたい
あと、Audibleを利用していて以下のように思いました。
これは書籍を速読する人には向いていないかも…。
というのも、ボイスブック自体、基本的に「読み手(朗読者)」の読む速さで聴く必要があります。
なので、パパパっと読んでしまいたい場合でも、とりあえず声を聴く必要があります。
ですので「本を速く読める(読みたい)人」ほど、ボイスブックはまどろっこしく感じると思います。
もちろん、シークバーもあるので内容を跳ばすことは可能です。けれどこの場合、完全に内容が抜けてしまうので「読み飛ばし」とはまた違います。
ボイスブックの場合は、この「読み飛ばしができない」というのが難点かと思います。
Audibleアプリ側の対策
ただ、Audible自体で対策ができないわけでもありません。
パソコン・スマホのアプリには「読み上げを速くして聴くことができる機能」もちゃんとあります。
パソコンアプリだと0.25から4倍速。
スマホ端末だと0.5から3.5倍速まで対応しています。
なので、早く内容を知ろうと思えば出来ないことはないかもしれません。
ただこの機能も完璧ではありません。
いくら、再生速度を速くしても聴き取れないと意味ないわけで。
僕の聴力で言えば、2倍速が限度でした。それ以上は、特殊な訓練が必要だと思います。
「速読」というほどの利便性はないです。
すべての書籍がボイスブック化されてないと許せない
Audible自体には、20万点の作品があります。
けれど「すべての販売書籍の数」からしたら、ほんの一部と言えるかもしれません。
なので、
会員になったからには、全書籍をボイスブックで聞きたい
という願望は叶えられません。
そう思っていると「これもボイスブック化されていないのか…」と残念な気持ちになるでしょう。
Audibleを利用するには、「現在あるものの中から楽しみを見つける」ということができないと会員になっても意味はないと思います。
数は少ないといっても良作は多数ある
ただ、数は少ないといっても20万点の作品はあるわけです。
その中から、好みの作品だけを読んでも当分「読む(聴く)ものがない…」となることはないでしょう。
とりあえず、個人的におすすめな作品だけでもこれだけあります。
上記で挙げた以外にも多数のボイスブックはあるので、僕個人としては「数が少ない」ということはあまり気になってはないです。
本を読み始めると眠ってしまいがち
あとやはり、
本を読み始めるとすぐに眠ってしまう…。
という方も一定数おられるかと思います。
そんな方の場合、ボイスブックだと3倍(自分比)眠くなると思います。
ボイスブックという媒体自体、映像がないのでついつい目を閉じ、物語の世界を想像して聴いてしまいます。
そうすると当然、気持ちよくなって眠ってしまいますよね…。
なので
寝落ちすると時間がもったいない…。
なんて人には向いていないと思います。
寝つきが悪い人には効果的
僕自身も、ボイスブックを聴いていると、ついつい眠くなってしまいます。
けれど、僕の場合これがものすごくありがたいというか。
僕自身、睡眠にかなり不安があり、睡眠導入剤を利用している人間です。
以前は就寝するのにかなり苦労していました。
けれど、「ボイスブックを寝る前に聴いているといつの間にか寝てしまう」ということが多々あります。
それならば逆に、睡眠導入に使ってしまえばいい!
ということで抜群に効果を発揮してくれています。
気づいたら、いつの間にか朝!
ということも。
ただ、長編を流したまま寝てしまうと「数時間後、朗読の声で起きてしまう」なんてこともあるので、「スリープタイマー」を活用することをおすすめします。
紙の書籍や電子書籍で満足している
あとこれは、当然といえば当然なんですが、
通常書籍や電子書籍を読んでいれば事足りる
という方の場合は、わざわざボイスブックを利用する必要はないと思います。
僕の場合、事故の後遺症で手に障害があって「いちいちページをめくるのが面倒くさい…」という理由でAudibleを利用している部分もあったりするので。
なので「通常の書籍で満足している」という場合は、それで十分と思います。
反面、「書籍の内容が声で聴ける」ということに価値を見出せる人であれば、Audibleは有能なサービスになってくれると思います。
個人的には以下のような際に便利かなと。
- 通勤・通学時
- 家事をしながら
- 何かをしながら
- 手に障害がある
- 視覚的に障害がある
- 子供の読み聞かせを任せたい
この他にも応用次第で、面白い使い方ができるでしょう。
まとめ
このように「向いていない人」には、Audibleは必要ないサービスだと思います。
Audibleほど「必要と思う人」と「必要がないと思う人」がハッキリと分かれるAmazonサービスもそう無いでしょう。
ですのでAmazonプライムと比較したら、まだまだデメリットの多いサービスだと言えるかもしれません。
けれども、デメリット以上にメリットが上回るのであれば、「生活が楽しくなる力」を秘めているサービスだと思います。
ということで、
結局、Audibleって何だかよくわからない。
なんて場合でも、1ヶ月間は無料で試すことができます。
まずは、Audibleを使ってみて判断するのも良いかと思います。
5,000円以上の作品でも、1冊は無料で手に入ります。
使ってみて「自分には合わないな」と思えば、料金が発生する前に解約することも可能です。
パソコン・スマホ双方から簡単に解約することができます。
「どんな作品があるの?」という場合は、こちらから探してみてください。