6月、7月とジメジメして暑い夜が続きます。
この梅雨の時期は、あまりにも蒸し蒸しと湿気が強いので、暑くて眠れない日が多いです。
加えて、湿気のため枕が後頭部(首)の以下の部分に当たって、寝汗をかくせいか蒸れて痒くなってしまいます。時には”あせも”などの湿疹ができてしまうことも。
Image by Zygote Body.
この、「夜中の暑さ」と「蒸れた首の痒さ」を解消するため、「風が通り抜けるエアコン枕」を作ってみたので、その作り方の紹介です。
目次
エアコン枕完成予想図
今回作成するエアコン枕の完成予想図は以下のようになります。
デスクトップファンを少し改良して、枕とホースで繋ぎ、涼しい風を送ることで、暑さと蒸れ対策をしようというもくろみです。
用意するもの
今回、エアコン枕を作成するのに必要なものは、以下になります。
- デスク用ファン
- 枕(中を風が通り抜けられるもの)
- 洗濯用ホース
それぞれについて、以下で説明したいと思います。
デスク用ファン
今回、マットレスや枕に風を送り込むための動力となるデスクファンです。
音が静かなのに結構な送風力があります。今回このデスクファンを少し改造して、枕に涼しい風を送り込むための、動力とします。
枕(中を風が通り抜けられるもの)
枕は、中を風が通り抜けられるブレスエアーという高反発クッション材を用いた枕を用意しました。
ブレスエアー素材は、スカスカの構造で風が通りやすくなっているので、これだけでも湿気にくい枕となっています。
通気性の良いブレスエアーと、接触冷感綿生地で作られた枕カバーを組み合わせた枕です。
枕の中を風が通り抜けることができるならば、このようなブレスエアー枕でなくてもOKです。
洗濯用ホース
あとは、ファンから風を枕に送るためのホースを購入します。
購入したのは、単なる洗濯排水用のホースです。
今回は、これをハサミなどでカットして利用します。
エアコン枕の作り方
準備したものを、組み合わせて「エアコン枕」を作成します。
主な手順
作成の主な手順としては、以下のようになります。
- デスクファンにホースに風を送るための穴を開ける
- ホースを切って挿す
- デスクファンと枕をホースで繋げる
やることといってもたったこれだけです。
DIYに慣れた人なら、30分も作業時間は必要ないと思います。
デスクファンに穴を開ける
まずは、デスクファンに穴を開けます。
先程紹介した、デスクファンの送風口部分に直径3センチ弱の穴を開けます。
送風管となる洗濯ホースの直径が3cmなので、若干それより小さく穴を開けた方が良いかもしれません。そうすると、ホースが抜けにくくなります。
とりあえず、1つ穴を開けた状態は、以下のようになります。
アップにするとこんな感じです。とりあえず、3本プラスチックを切れば良いだけです。ニッパーで1つ1つ切っていけばOKです。
ホースを切って挿す
次に、洗濯排水用のホースを適度な長さに切って、デスクファンに差し込みます。
ホースは、家庭用のハサミで簡単に切ることができます。
別の角度から見るとこんな感じです。
空気漏れを防ぐため、空いた隙間はテープで塞ぎます。
テープは、何でも良いのですけど、個人的にはカブレステープがおすすめです。元々、医療用テープですけど、結構工作向けのテープです。例えば3年後に剥がしたとしても、剥がした跡がネチョネチョせず綺麗にはがれます。マスキングテープのビニルテープ版みたいな感じです。
ホースを付けた全体像は、以下のようになります。
このホースの先端を枕に差し込むことになります。
デスクファンと枕をホースで繋げる
最後に、デスクファンから伸びたホースの片割れを以下のように枕に差し込みます。
接合部分は、以下のようにホースの先を枕に挿して、枕カバー部分をクリップでとめただけです。
クリップは力の強い以下のようなタイプのものがおすすめです。
使用方法
このようにすることで、デスクファンを点けると風が以下のように通り抜けるようになります。
デスクファンには、以下のように2段階(強・弱)のスイッチがついているので、「暑い夜には強風で」といった使い方ができます。
ホースを少し長めにカットして、デスクファンをある程度離せば、弱ならば音は全くといっていいほど気になりません。
ただ、ファンを遠くにすると、電源のオン/オフが面倒になるので、そういった場合は、コンセントスイッチなどを利用すると良いかもしれません。 手頃な値段なのはこっち。
タイマー機能付きリモコンはこっち。
タイマーで時間を設定して自動的に切れるようにするとき。
使ってみた感想
僕は1年前の夏から、このエアコン枕を利用しています。
ここ1年、使った感想としては、枕が首に当たる部分がいつもひんやりと冷えていて、めちゃくちゃ涼しいです。加えて、首の部分にいつも新鮮な空気が触れることになるので、首の痒みは劇的に軽減されました。もうほとんど、湿疹ができてしまうなんてこともありません。
使ってみて感じた「エアコン枕」の利点は以下になります。
- 涼しい
- 湿気ない(蒸れない)
- ディスクファン自体の音は気にならない
- 涼しいのでよく眠れる
- 節電効果(デスクファン1時間0.5円)
この「エアコン枕」を夜中つけっ放しで寝ると、逆に寒くなってしまうくらい強力な冷却効果はあると思います。
反面、この「エアコン枕」には、以下のような難点もあります。
- 涼しい日などは冷えすぎる場合がある
- 枕に耳をつけて寝ると風の音がする
- デスクファンを改造するので故障してもサポートは受けられなくなる
さすがに、枕の中を風が流れているので、横向きなどで寝て耳が枕についた形になると、枕の中を「ゴーー」という風の流れる音はします。
ただ僕の場合は、初日で慣れてしまう程度の音でしたので、ほとんど気になってはいません。けれど、あまりにも音に敏感な眠りをする人には、向いていないのかもしれません。(僕も寝るとき音には敏感な方ではあるけど大して気になってません)
まとめ
こんな感じで作ると、トータル8000円くらいで、夏に寝やすい「エアコン枕」を作ることができます。
個人的には、たったこれだけの値段と手間で熱帯夜でも快適に眠れる環境ができたのは、大きな収穫でした。
ただ、1つ注意しなくてはいけないのは、涼しくなってくる秋口に、夏の感覚で利用していると、本当に体が冷えすぎて、体調を崩してしまうくらい強力に冷えるということです。室温が低くなればなるほど、涼しい風を送るので、強力な冷却効果が発生します。
個人的にはコンセントタイマーなどを利用して、夜中に自動的にスイッチOFFになるように設定しておくことをおすすめします。
こんにちは。以前「SmartNav生産中止」のコメントなどでお世話になったTimです。
私はかなり痙性が強く、体に常に力が入っているせいか、体温が上がりやすく、背中から顔にかけてかなり熱くなり、真冬でも氷枕を使うことがあります。
そこで「エアコン枕」を真似して作ってみたのですが、ホースから風が全く出てきません。ホースの周りをしっかりテープで塞いでつもりではいるんですが、うまくいきません。製作するにあたって、何かコツのようなものがあれば、ご教示ください。